元競泳日本代表・田中雅美氏が五輪開催中の選手を心配「反対意見が出続けて危険が及ばないか」

田中雅美氏

新型コロナの第4波が収まる気配を見せず、東京五輪・パラリンピックへの「中止、延期」を求める声が、一層大きくなってきた。9日には陸上・東京五輪のテスト会場、国立競技場周辺で100人規模の「五輪反対デモ」まで行われた。

確かに〝ワクチン後進国〟といわれ、感染を抑える具体的な方策も見られない日本の東京で、五輪などできるわけがないとの思いを持つ人は決して少なくないだろう。

そんななか、10日の
TBS系ワイドショー「ひるおび!」に出演した元競泳日本代表の田中雅美氏が、これまで考えられなかった〝重大な不安〟を口にした。

田中氏といえばアトランタ、シドニー、アテネ五輪の3大会に出場し、シドニーでは400メートル個人メドレーで銅メダルに輝いた元トップアスリートだ。反対する人が多い中で開かれるオリンピックに出場する選手の心情について「それが一番気にしているところだと思います」と表情を曇らせた。

また「頑張っているアスリートが歓迎されない空気感に戸惑っています。それでも始まればみんな応援してくれる、という空気がこれまではあったんですけど、こうなってくると開催中も反対意見が出続けて、選手に危険が及ばないかっていう心配が出てくると思います」と過去にはありえなかった不安までも口にした。

変異ウイルス以外にも危険要素が出てきそうな東京五輪。それでも国や都は「安全にできる」と言い切れるのか?

© 株式会社東京スポーツ新聞社