周启豪、世界ランク1位下しV 女子は陳夢が優勝<卓球 直通WTT大満貫・世界選手権>

<直通WTT大満貫・世界選手権 河南省新郷市 5月3日~7日>

7日、中国で行われていた直通WTT大満貫・世界選手権が閉幕し、男子シングルスで周启豪(ジョウチーホウ)、女子シングルスで陳夢(チェンムン)が優勝を果たした。

直通WTT大満貫・世界選手権とは

直通WTT大満貫・世界選手権とは、中国卓球協会主催で中国国内のトップ選手たちにより行われる大会だ。東京五輪前に国際大会が軒並み中止になったことを受けて企画され、東京五輪のエキシビジョンマッチとしての側面も持っている。

種目は男子シングルス、女子シングルス、混合ダブルスの3種目で、男女シングルスは総当たりのグループリーグ後、各グループ1位通過選手によるトーナメント、混合ダブルスは参加全ペアによるトーナメントのみで行われる。

さらに、今大会では各種目の優勝選手にWTTグランドスマッシュへの出場権が、男女シングルスの優勝者には今年11月にアメリカで開催予定の世界選手権への出場権が与えれる。そのため、これまで国際大会で結果を残せていなかった選手にとっては、大きなチャンスとなった。

男子シングルス総括

男子シングルス決勝には、周启豪と樊振東(ファンジェンドン)が勝ち上がってきた。周启豪は2018年スウェーデンオープン、2018年香港オープンでベスト4に入賞した経歴を持つ24歳の選手。樊振東も24歳ということもあり、決勝は同世代対決となった。

写真:周启豪(ジョウチーホウ)/提供:ittfworld

第1ゲームは、樊振東が世界ランキング1位(2021年5月現在)の実力を見せつけ11-4で勝利するが、第2ゲームは周启豪がゲームを奪取。第3ゲームは再び樊振東がゲームを奪うが、第4ゲームからは周启豪が樊振東の猛攻を防ぎ切り、3ゲームを連取。ゲームカウント4-2で周启豪が優勝を果たした。

写真:林詩棟(リンシドン)/提供:ittfworld

また、今大会は世界ランキング上位の選手がグループリーグを順当に勝ち上がった一方で、許昕(シュシン)、林高遠(リンガオユエン)といったトップ選手が敗れる波乱もあった。特に、グループステージで許昕を破った林詩棟(リンシドン)は、シニアのワールドツアーに参加経験のない16歳の選手。決勝トーナメント1回戦では樊振東に惜しくも敗れたが、今後、世界での活躍が期待される。

男子シングルス結果

写真:樊振東(ファンジェンドン)/提供:ittfworld

優勝:周启豪
準優勝:樊振東
3位:馬龍
4位:王楚欽

女子シングルス総括

女子シングルス決勝には、陳夢と孫穎莎(スンイーシャ)が勝ち上がってきた。両選手は昨年の全中国選手権決勝で対戦も対戦しており、そのときは陳夢が4-0で完勝を収めている。同じ決勝の舞台でリベンジの機会を手にした孫穎莎としては、是が非でも勝ちたいところだった。

写真:陳夢(チェンムン)/提供:ittfworld

第1ゲームはリベンジに燃える孫穎莎がデュースを制して勝利。しかし、第2、第3ゲームはコース取り、ラリー力で上回った陳夢が連取する。第4ゲームは孫穎莎が何とかモノにするが、第5、第6ゲームを陳夢が再び連取。ゲームカウント4-2で陳夢が優勝を果たした。

また、3位決定戦では、準決勝で孫穎莎に敗れた王藝迪(ワンイーディ)と陳夢に敗れた朱雨玲(ジュユリン)が対戦。ゲームカウント3-0で王藝迪が勝利し、3位に輝いた。

女子シングルス結果

写真:孫穎莎(スンイーシャ)/提供:ittfworld

優勝:陳夢
準優勝:孫穎莎
3位:王藝迪
4位:朱雨玲

混合ダブルス総括

混合ダブルス決勝には、馬特(マテ)/劉斐(リュウフェイ)ペアと周雨(ジョウユー)/陳幸同(チェンシントン)ペアが勝ち上がってきた。

写真:馬特(マテ・写真左)と劉斐(リュウフェイ)/提供:ittfworld

馬特と劉斐はカットマン同士のペアで、周雨と陳幸同はシェーク裏裏同士のペア。戦型が大きく異なるペアの対決は、第1ゲームから第4ゲームまで互いにゲームを奪い合うシーソーゲームが続く。しかし、第5ゲームを奪った馬特/劉斐ペアは、第6ゲームでリードを一時7-1まで広げる。周雨/陳幸同ペアも少しずつ点差を詰めていくが、最後まで逆転はできず、11-7で馬特/劉斐ペアが第6ゲームに勝利。ゲームカウント4-2で、馬特/劉斐ペアが優勝を果たした。

混合ダブルス結果

写真:周雨(写真左)と陳幸同/提供:ittfworld

優勝:馬特/劉斐
準優勝:周雨/陳幸同
3位:梁靖崑(リャンジンクン)/孫穎莎
4位:林高遠/張瑞(ジャンルイ)

文:ラリーズ編集部

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