先日50歳の若さで亡くなったラッパー、DMX。彼の作品を担当していたプロデューサーであり友人でもあるスウィズ・ビーツが、ラフ・ライダーズとともに、伝説的ラッパーの遺作となるスタジオ・アルバム『Exodus』が2021年5月28日に発売されることを発表した。
『Exodus』のエグゼクティブ・プロデューサー兼プロデューサーを務めるスウィズ・ビーツは以下のような声明を発表している。
「私のブラザーであるXは、これまでに出会った中で最も純粋で稀にみる魂の持ち主でした。彼は、家族と音楽のために人生を捧げていました。何よりも、彼はファンに対して惜しみなく与え、愛してやまない人物でした。このアルバムは、彼が世界中のファンに聞いてもらいたいと思い、彼を無条件にサポートしてくれた一人一人をどれだけ大切にしているかを示したものです」
新作アルバム『Exodus』は、2003年の『Grand Champ』以来、18年ぶりとなる古巣Def Jamから発売する作品で、贖罪のテーマが随所に織り込まれており、アルバム・タイトルは、DMXの息子であるExodus Simmonsと同じ名前でもある。アルバムのジャケット写真は、DMXのキャリアを通して写真を撮影してきた写真家ジョナサン・マニオンが担当している。
DMXは、全米アルバムチャートとR&B/Hip-Hopチャートの両チャートにおいて、デビュー作から『It’s Dark and Hell Is Hot』から5作連続で初登場1位を獲得した史上唯一のアーティストで、全世界で7,400万枚以上を売り上げている。
伝記『E.A.R.L.: The Autobiography of DMX』(2003年)の共著者であるジャーナリストのスモーキー・D・フォンテーン氏は彼についてこう語っている
「史上最も記憶に残るMCの一人……世界中のファンに吠えさせ、狂おしいほどのエネルギーで韻を踏ませ、その後、本を読ませ、ラップをさせ、考えさせ、泣かせ、正直に考えさせ、内省させた唯一のアーティストだ。彼は、自分の人生の側面を、祈りを通して誇りを持っていた信仰の人でもある。ヒップホップ界でこれ以上のことを成し遂げたものはいない。それ以上の意味を持つものはいないのだ」
Written By Will Schube