【11日】長崎県内34人コロナ感染 重症者倍増 専用病床9割埋まる

11日発表の市町別感染者数(左)、新型コロナウイルス感染者の入院状況(10日午後7時現在)

 長崎県などは11日、県内で新たに34人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。10日午後7時現在、重症者は14人で前日に比べ倍増。入院治療中だった長崎市の90歳以上の男性が10日に亡くなり、市内の死者発生は2日連続、今月に入り5人目となった。同市を含む長崎医療圏のコロナ専用病床の使用率は9割を超え、深刻な状態が続いている。
 長崎医療圏(長崎、西海、西彼長与、時津の4市町)の専用病床は140床を確保しているが、94%の132床が埋まった。
 長崎市の新規感染者は20人。クラスターが発生した田上病院(田上2丁目)は新たに職員1人が判明し、感染者は51人に。「のびる理容銅座店」(銅座町)は関係者1人の陽性が分かり、計6人となった。
 同市立小学校の関係者1人が感染。11日は関係する学級を閉鎖し、約40人の検査を進めている。10日に学級閉鎖していた別の市立小は関係者全員の陰性を確認し、11日から通常登校に戻した。
 長崎税関(出島町)は調査部の職員1人の感染を公表した。外部の人と接する業務ではなく、接触の可能性がある職員2人に在宅勤務を指示。業務に支障はないという。
 佐世保市の2人のうち1人は、陸上自衛隊相浦駐屯地(大潟町)の10代男性自衛官。陸上幕僚監部によると、この自衛官は同駐屯地で11日から始まった日米仏豪共同訓練に参加予定はなかった。参加隊員は感染防止のため不参加の隊員と隔離しており、「訓練への影響はない」としている。
 福岡県から壱岐市に帰省していた60代女性は、濃厚接触者として6日に検査して陰性を確認。発熱した8日の再検査でも陰性だったが、症状が続いていた10日の3度目の検査で陽性が判明した。


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