「パン職人」養成で地域経済活性化へ期待 店舗での講座計画 スローフードファクトリー長崎あぐりの丘

パン職人の養成講座を計画している西島さん=長崎市元船町、ベッカライ長崎元船店

 長崎市内でパン屋を展開するスローフードファクトリー長崎あぐりの丘(同市)は自社店舗内でパン職人養成講座を計画している。6月ごろから1年かけて製法や店舗経営を学んでもらう構想で、オーナーの西島直孝さん(48)やスタッフが講師を担当。西島さんは「パンが好きで、地域を盛り上げたい気持ちがある人に参加してほしい」と呼び掛けている。
 西島さんは国産小麦100%使用のパン屋を4店経営。これまでも数日間の短期講座を開いてきたが、県内では本格的にパン屋を育成する場がないと感じ1年間の講座を計画した。これまでも安心安全のため膨張剤を使わないパン作りを指導してきた。「(受講した人が)1店舗でも県内で開業すれば、その分、地域経済活性化につながる」と期待を込める。
 受講生は、同社が運営するパン屋、ベッカライ長崎元船店の設備を使い、生地の成形や焼き方などの製法を体験。また開業を見据えて物件探しや準備費用、他店との差別化を学ぶ。任意でフードコーディネーターなどの資格取得に取り組むこともできる。
 受講資格は20~40代の男女で学歴不問。外食チェーンで店舗運営経験がある西島さんが面接し、受講の適正を判断する。定員は5人程度。受講料は年間総額100万円。「新型コロナウイルス禍に伴う保護者の失業など納付が困難な人は免除する」としている。
 5月30日午前10時から元船店2階で説明会を予定。問い合わせはスローフードファクトリー長崎あぐりの丘(電095.826.5354)。

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