【MLB】大谷一問一答 リアル三刀流に滲み出た本音 右翼守備は「もちろんいきたかった」

会見に臨んだエンゼルス・大谷翔平(画像はスクリーンショット)

今季最長7回を投げて今季初の2桁10奪三振「ロスなく効率良く投げられた」

■アストロズ 5ー1 エンゼルス(日本時間12日・ヒューストン)

エンゼルスの大谷翔平投手は11日(日本時間12日)、敵地のアストロズ戦に「2番・投手」で出場した。メジャー3度目の投打同時出場。今季最長7回で10奪三振1失点と好投したが、今季2勝目はならなかった。降板後は右翼手でプレー続行。4打数1安打で打率.265となった。“リアル三刀流”はメジャー自身初だったが、チームは1-5で敗れた。

白熱した投手戦を演じた。4回にメジャー通算100奪三振に到達。通算75回1/3での到達は2006年の斎藤隆(ドジャース)が記録した75回に次ぐスピード到達となった。今季最長7回を投げ、今季初の10奪三振4安打1失点と好投した。

同点の場面での降板となり今季2勝目はならなかったが、降板後の8回の守りからメジャーで初めて右翼の守備に就いた。同1死一塁ではディアスの右前打を打球処理した。

バットでは2打席凡退で迎えた7回先頭ではマカラーズJr.から右前へ打ち返した。打球速度95マイル(約152.9キロ)。投打同時出場した試合では3戦連続安打となった。9回1死の第4打席は見逃し三振に倒れた。チームは同点で迎えた8回の4失点が響き、3連勝はならなかった。

――投球を振り返って。
「投げ始める前は体が重いかなと思ったんですけど、それがちょうどいい感じでいけたかなと思います。全体的にメカニック的にもロスなく効率良く投げられましたし。ガチャガチャ投げるのではなく、ある程度まとまっていたかなと思います」

――真っすぐの球速が前回から落ちていた。制球力を重視したか。
「単純に今言った通り、体がちょっと重かった。そういう部分かなと思いますけど、軽く投げた割にはいっていた方かなと思います」

――右翼の守備は。
「楽しかったです」

――右翼守備はいつ言われたか。マドン監督から言われた時は。
「6回の攻撃の時ですかね。僅差で打席が回ってくるところだったので、自分的にはもちろんいった方が。もちろんいきたかったですし、良かったんじゃないかなと思います」

登板後の守備は「監督次第。僕が打者で結果を出せていないと」

――今後も守備にいきたいか。
「それはもう監督次第なので。もちろん僕が打者の方で結果を出せていないと、打たせたいというふうにはならない。そこ次第かなと思います」

――真っすぐの制球が安定していた。
「1番割合が多い球種なので、アグレッシブに攻めていかないと、投球の幅も広がらない。打たれたのも全部初球の真っすぐ。ヒットは出ますけど、リズムよくいけたのかなと思います」

――配球について。
「真っすぐを狙われているなと思って、スライダー、スプリットでカウントを取りにいくのも一つの手。真っすぐを狙われているなと思っても、真っすぐでいって1球で終わる確率は高いので。どちらでもいいのかなと思います」

――スライダーの感覚は。
「スライダーはいい曲がりをしていましたし、体を目がけて投げる球も全部いいところに曲がっていた。良かったのかなと思います」

――体が重かった理由は。
「疲れというよりも軽い時差というか、そういう感じのだるさ。昨日もそういう感じかなと思っていたので」

――被弾したが、悪い球ではなかった。
「1、2の3できたスイングでしたし、力のある打者なので。もちろん甘く入れば持っていかれる球ではあったのかなとは思います」

――外野手用グラブを準備した経緯は。
「元々、持っていたので、前回の遠征は持って行ってなかったですけど、ああいうこと(以前に左翼守備)があったので今回の遠征から持ってきています」

――2桁三振は3季ぶりだった。
「取りたいところで、取れていたのは良かったかなとは思いますね」

右翼守備中にトラウトとコミュニケーション「どちらも取れる時はトラウトが取るという確認ですね」

――1打席目で二ゴロで走塁を緩めた。投球を見据えたものか。
「思ったより浅く守っていたので、アウトだなっていう感じでしたね」

――守備はこれまでの経験で対処したか。
「そうですね。打球の違いもありますし。メジャーリーグではもちろん。日本のプロ野球でも打球が違うので。実際に飛んでこないと分からない部分はあるとは思いますけど、そういう感じで守っています」

――試合の中での疲労度。7回に99マイルが出ていた。まだいきたいという気持ちはあったか?
「そうですね、投げたいというか、行けと言われたら、どこでもいく準備はしているので。継投云々は監督の仕事なので、僕は何もいうところではないですし。任されたところをしっかりと抑えるというところかなと思います」

――状態的にはまだいけた。
「そうですね、はい」

――35試合に全試合出場中。疲労にどう対処するか。
「試合の疲労感はないので、思ったよりスムーズに全試合に出られていますし。移動の時差とかでやっぱりどうしても体のリズムが違ったありとかは仕方ないところだと思う。そこは色々と工夫しながらやれたらなと思います」

――変化球攻めに苦しんだが、右前打はうまくバットに乗せた。
「いいところのチェンジアップでしたけど、しっかりと打てましたね。その他の打席もアプローチというか見え方はそこまで悪くないのかなと思います。やることを継続していれば大丈夫かなと思います」

――直球がカット気味に曲がる時があるが、意識して投げているか。
「自然にいったりとかですね。自分の武器かなと思っているので」

――右翼の守備に着く前にトラウトと話していた。
「基本的にトラウトが声を出した時は『俺が取る』っていう。僕も任せるつもりでいましたし。どちらも取れる時はトラウトが取るという確認ですね」

――過去の4回の登板に比べて、球数のペース、精度が理想に近づいているイメージはあるか。
「投げている感覚は悪くはなかったので。どの球種もいいところにいってましたし。カーブで三振を取りましたけど、ある程度イメージ通りの球だったので。全球種そうやって投げられたら、もちろんもっともっと投球の幅が広がるかなと思っています」

――今季ベストピッチだったか。
「思っていた通りの球は多かったかなと思いますね。フォークにしろ低めで三振取りたい場合と高めから落として見逃し取りたい場合とそういう使い分けもしっかりできていましたし。各球種精度良く投げられたのかなと個人的に思っています」(Full-Count編集部)

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