ついに苦手克服だ。ヤクルト・田口麗斗投手(25)が先発登板した12日広島戦(神宮)で7回無失点の好投を見せた。
田口は試合前までの本拠地・神宮での防御率が8・03。3試合ずつの登板で、わずか3失点のビジターに対してホームでは16失点(自責点11)と苦手ぶりは深刻なものだった。
この日の左腕は別人のような投球を見せた。140キロ前後の直球とスライダー、フォーク、100キロ台のカーブを巧みに操り、相手打線を翻弄。面白いように球が低めに集まった。5安打を許したが要所を締め本塁を踏ませなかった。
しかし、この日は味方打線が広島先発・森下を捉えることができず無得点。0―0の引き分けに終わった。試合後、高津監督は「(森下は)なかなか点を取れるピッチャーじゃないのでなんとか点を取ってあげたかった」と好投の左腕を思いやった。
本拠地初勝利とはいかなかったが、田口は「ここ最近、先に先制点を取られることが多かったので先制点を与えないよう意識してマウンドに上がりました。ヒットを打たれましたが守備にも助けてもらい無失点で抑えられ、試合をつくることが出来て良かったです」と笑顔を見せた。