【12日】長崎県内40人コロナ感染 最悪ペース 専用病床98.5%埋まる

12日発表の市町別感染者数(左)、新型コロナウイルス感染者の入院状況(11日午後7時現在)

 長崎県などは12日、県内6市3町で40人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。140の専用病床を確保している長崎医療圏(長崎、西海、西彼長与、時津の4市町)では長崎市18、長与町3、時津町1の計22人が感染。11日時点で98.5%の138床が埋まった。入院は圏外の医療機関が受け入れるなどしているが、県本土全体の病床利用率も66%と高く、県は「ぎりぎりの状況」にあるとして危機感を強めている。
 県によると、今月の県全体の感染者は既に495人に上り、先月1カ月間の470人を超えた。県内で初めて感染者が確認された昨年3月以降、1月当たりの感染が最も多い今年1月の855人を上回るペース。
 長崎市では新たに、軽費老人ホームときわ荘(三ツ山町)でクラスター(感染者集団)が発生。12日までに利用者と施設スタッフ計6人が陽性となった。同市の店名非公表のカラオケ喫茶では関係者1人の感染が新たに分かり計7人に。11日に学級閉鎖した市立小は関係者全員の陰性を確認し、12日から通常に戻した。
 同市は新市庁舎建設現場の作業員1人が県外へ帰省した際に感染が分かったと発表。12日は資材搬入以外の作業を中断し現場を消毒した。作業員は県内事例に含まれない。
 県土木部の40代男性職員も感染。県人事課によると2週間以内の県外移動や会食はしておらず、業務で市民との接触はない。
 防衛省九州防衛局は佐世保市の米海軍佐世保基地に勤務する50代女性日本人従業員の感染を発表。同基地の日本人従業員の感染確認は初めて。


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