高校生8%「薬物使用は個人の自由」4年で倍増 沖縄県教委調査

 沖縄県教育委員会が2020年に実施した「大麻等薬物に関するアンケート」で、大麻などの薬物使用を「個人の自由」と考える傾向が8.1%に上り、16年の調査結果(3.9%)と比べ4.2ポイント高くなっていることが12日、分かった。同日、那覇市の県教育庁で開かれた「青少年の薬物乱用再発防止に係る関係機関緊急連絡会議」で県教育庁保健体育課が報告した。

 同アンケートは19年に高校生を含む少年10人が大麻取締法違反で逮捕されたことを受けて実施した。県立高校の1、2年生が対象で計1万4328人が回答した。

 「大麻などの薬物を医療目的以外に使うことについてどう思うか」の質問に、「他人に迷惑を掛けていないので、使うかどうかは個人の自由である」と回答したのが全体の8.1%(1166人)だった。16年の調査では3.9%(594人)だった。

 同質問に対して「絶対に使うべきでないし、許されることではない」が83.1%(1万1910人)で16年調査(90.5%)に比べ7.4ポイント下がった。

 県教育庁保健体育課の城間敏生課長は「大麻など薬物乱用の環境が厳しさを増している。今後も薬物乱用防止教育の課題に力を入れていきたい」と危機感を示した。会議は県PTA連合会や県青少年育成県民会議、県警など関係機関が集まり、緊急共同アピールを発表した。

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