骨折・グラシアルの五輪代表招集どうなる?鷹浮沈のカギ握る「キューバ情勢」

故障離脱中のグラシアル

ソフトバンクの“キューバ情勢”の行方は…。31日から予定されている東京五輪米大陸予選(米フロリダ州)に向けて、キューバ助っ人勢の一時離脱の時期が近づいてきた。

25日から始まる交流戦の前には日本を離れる予定。世界野球ソフトボール連盟の公式サイトに12日に記載された記事では、32人の暫定ロースターにリバン・モイネロ投手、アンディ・ロドリゲス投手、ジュリスベル・グラシアル内野手、アルフレド・デスパイネ外野手の4人すべてが入っていることが報じられた。

ただ、いまだに不透明な部分もある。グラシアルの招集に関してだ。右手薬指の骨折などで9日に抹消されたばかり。3週間程度の患部固定が必要との見立てで状態はキューバ側にも伝えてはいるが、現時点で正式な答えが返ってきていないという。球団フロントは「まだ分からない。少なくとも米予選に出られる状態ではないが、自分たちで見たいからとなる可能性もある」と話した。

代表戦に関してはキューバがイニシアチブを持つ契約。振り返れば昨季、そして2018年もグラシアルは指を骨折してのリハビリ中に招集されている経緯がある。昨季はそのままキューバでリハビリを行うこととなり、コロナ禍の中で運悪くも夏場まで来日できなくなってしまった。

米大陸予選に1位で勝ち抜き、もしくは4位以下で敗退となれば、早期の再来日が実現する。2位、3位の場合は6月16~20日に行われる世界最終予選(台湾)まで拘束される。一方で仮に招集されないのであれば、じっくりとリハビリに専念させて早期復帰のメドが立つ面はあるが…。

キューバにとって重大な問題とあって、球団サイドも「こればかりは仕方がないこと」と受け身の姿勢。ただ、グラシアルのみならず主力が勢揃いしており、勝敗を含めた動向がチームの浮沈を左右する可能性もある。

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