【野球】主将が打ち、エースが抑えて首位再浮上 立大①

5月15日(土)東京六大学野球春季リーグ戦 立大1回戦 @明治神宮野球場

試合を決定づける3点本塁打を放った福井

0.5ポイント差で迎えた首位攻防戦。慶大は初回から下山悠介(商3・慶應)が先制の2点適時打を放つと打線が爆発する。福井章吾(環4・大阪桐蔭)や渡部遼人(環4・桐光学園)から本塁打が飛び出すなど15安打11得点の猛攻。投げてはエースの森田晃介(商4・慶應)が7回1失点と好投を見せ大勝で首位に再浮上した。

立大	0	0	0	0	0	0	1	1	2	4
慶大	3	3	0	2	2	0	1	0	X	11

立大バッテリー:●池田陽、野口、小幡、荘司-黒岩、片山

慶大バッテリー:○森田、生井-福井

立大本塁打:東3号ソロ(8回)

慶大本塁打:福井1号3ラン(2回)、渡部遼2号ソロ(7回)

慶大出場選手

1	[4]	廣瀬隆太(商2・慶應)
2	[8]	渡部遼人(環4・桐光学園)
3	[7]	福井章吾(環4・大阪桐蔭)
4	[3]	正木智也(政4・慶應)
5	[5]	下山悠介(商3・慶應)
6	[6]	萩尾匡也(環3・文徳)
7	新美貫太(政4・慶應)
7	[9]	橋本典之(環4・出雲)
8	[2]	朝日晴人(環3・彦根東)
9	[1]	森田晃介(商4・慶應)
H	宮尾将(商3・慶應)
1	生井惇己(総3・慶應)

ついに首位攻防戦がやってきた。ここまで5ポイントの慶大と5.5ポイントの立大。このカードを2連勝すると優勝が間近となるが、一方で1敗でもすると優勝が厳しくなる天王山。予想通り慶大の先発はエース森田、立大はここまで6試合中5試合に先発している池田陽佑(コミュ2・智辯和歌山)が登板した。

初回、先発の森田が無失点に抑えると打撃陣が池田に襲いかかる。リードオフマンの廣瀬隆太(商2・慶應)が安打で出塁すると後続も安打、四球で1死満塁のチャンスを作る。ここで5番・下山が中安打を放ち2点を先制した。続く6番・萩尾匡也(環3・文徳)が意表を突くセーフティバントで出塁し再び走者を三塁に進めると、続く橋本典之(環4・出雲)がきっちり犠飛を放ち初回から3点を取る展開となった。

2回も慶大打線はチャンスを作る。先頭の森田が四球で出塁すると、その後安打と犠打で1死二、三塁とする。迎えるは今日3番に昇格した福井。2球目の直球を捉えると打球はぐんぐん伸びフェンスオーバー。2年ぶりの本塁打は値千金の3点本塁打となった。主将の一打で勢いに乗った打線はその後も止まらず5回までに10点を取り慶大ペースで試合は進んだ。

序盤に大量の援護点をもらった森田はストライク先行の安定した投球を披露する。この日最速145キロのストレートに加え得意のカットボールと緩急をつけるカーブも有効的に投げ分け立大打線に的を絞らせない。しかし疲れが見え始めた7回、2死から三連打で満塁のピンチを招くと代打の柴田颯(社3・札幌一)に内野安打を打たれ失点してしまう。尚もピンチが続くが後続は打ち取り最少失点で乗り切った。

その裏、渡部遼の本塁打が飛び出し再び10点差とした。渡部遼はこの試合、守備でも好プレーが見られ攻守で大活躍となった。

8回からは2番手・生井淳己(総3・慶應)が登板するがピリッとしない。1死から主砲の東怜央(社4・福岡大大濠)に本塁打を打たれる。生井は続く9回のマウンドにも上がったが味方の失策などもあり更に2失点を許してしまった。しかし最後は三振で抑えゲームセット、再び慶大は首位に浮上した。

打線が序盤に得点を重ね、エースが好投を見せるという理想のゲーム展開で初戦を白星で飾った慶大。明日の一戦を取ることができれば優勝が目の前まで近づくが落とすと自力優勝が消滅する。3季ぶりのV奪還へ、明日の試合も必見だ。

(記事:國本 葉月)

打撃成績

1	[4]	廣瀬	中安	右安	中飛	左安	空三振
2	[8]	渡部遼	二ゴロ	投犠打	中安	四球	右本①
3	[2]	福井	右安	右本③	四球	四球①	四球
4	[3]	正木	四球	空三振	三失	併殺打	左中2
5	[5]	下山	中安②	二安	三邪飛	投ゴロ	空三振
6	[7]	萩尾	三安	空三振	空三振	中安	左邪飛
7	新美
7	[9]	橋本典	左犠飛①	三邪飛	左中3	二飛	見三振
8	[6]	朝日	一ゴロ	三飛	左2①	投ゴロ	二安
9	[1]	森田	四球	空三振	捕邪飛
H	宮尾	右飛
1	生井	空三振

投手成績

森田	7	30	100	8	2	1	1	1
生井	2	11	46	3	2	2	3	2

◆選手コメント

福井 章吾(環4・大阪桐蔭)

チーム全員で勝ち取った勝利だと思います。点を取った打線はもちろんですが、エースの森田がしっかりと投げたことがチームの勝利に繋がったと感じています。終盤にミスもあり失点をしてしまったことを含め、明日に向けて切り替えて準備をしたいと思います。個人として打てたのは、監督の指導のおかげです。明日も勝てるように頑張ります。

※当記事は緊急事態宣言発令を受け、オンライン中継を見て執筆しました。

© 慶應スポーツ新聞会