【新型コロナ】まん延防止延長・拡大初の週末 江の島訪れた人「措置区域とは知らず」「道路空いていた」

大勢の観光客らでにぎわう江の島の参道入り口=15日午後、藤沢市

 新型コロナウイルスに対応する「まん延防止等重点措置」が延長され初の週末となった15日、神奈川県内で対象区域に追加された藤沢市や伊勢原市の観光地で多くの人出が見られた。大型連休中よりは減ったものの、県内外から訪れた家族連れらで混雑する行楽地も。ただ、飲食店や土産物店の客足は伸びず、措置区域外の箱根町でも困惑の声が上がった。 

 このうち、藤沢市を代表する観光地江の島は、カップルや家族連れらでにぎわった。参道の「弁財天仲見世通り」は肩が触れ合うほど混雑したが、飲食店に入店待ちの行列は見られなかった。

 千葉市から訪れた20代のカップルは「毎日電車通勤で、感染への不安は感じていない」。措置区域とは知らなかったといい、政府の対策には「何をやっても変わらないし、関心がない」と冷ややかだった。

 一方、「道路が空いていたのでつい来てしまった」と苦笑いを浮かべたのは、東京都八王子市から友人と訪れた60代の夫婦。「国民に我慢させすぎ、耐えられないところはある」と措置の効果を疑問視した。

 参道入り口の土産物・和食店店主で、江の島観光会会長の二見将幸さんは「連休中と比べると年配のグループが減り、若い層が目立つ」と通りを眺めた。

 店は酒類の提供停止で会食予約がキャンセルになったといい、まん延防止措置には「どこまで許されるのか分かりにくく中途半端。要請ではなく協力金とセットで強制力のある措置が必要だ」と話した。

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