タープは素材で決めよう!素材ごとの性能比較&選び方のポイントを徹底解説!

キャンプやアウトドア空間を彩るタープは日除け&雨除け&紫外線防止にも役立ち、快適にアウトドアライフを楽しむには必須アイテムです。ただし、タープ生地の素材によってキャンプスタイルにも影響が出てくるので、どういった素材を選ぶかが重要になってきます。そこで今回はキャンプ歴10年以上の筆者が、タープの素材別の選び方などを分かりやすく解説していきます!

タープの生地素材は何がオススメ!?

タープ素材の種類は大きく分けて3種類です。

テントの素材と一緒で、

  • ポリエステル&ナイロン素材(合成繊維)
  • TC素材(テクニカルコットン)
  • コットン素材(綿)

の3種類です。

ポリエステル&ナイロン素材(合成繊維)

【筆者撮影】

一番軽量で持ち運びしやすく初心者向けなのは、ポリエステル素材や山岳用タープに多いナイロン素材といった合成繊維素材のタープです。

特徴として軽さの他に耐水圧が高く速乾性も優れているので、天候の急変が多い夏場に使うには最適です。

ただ、生地の耐久性は他の素材よりは弱く、焚き火の火の粉で穴が空いたりする事には注意が必要です。

【ポリエステル&ナイロン素材(合成繊維)の特徴】

<メリット>

  • 軽い
  • 耐水圧が高く速乾性も優れている

<デメリット>

  • 焚き火の火の粉で穴が空きやすい

TC素材(テクニカルコットン)

【筆者撮影】

TC素材はテクニカルコットン素材の事ですが、一般的にはコットン35%とポリエステル65%の比率の混合素材の事を言います。

特徴としては、ポリエステルの速乾性&耐水性、コットンの難燃性を兼ね備えていることから焚き火を重要視するキャンパーにはオススメの素材だと思います。

ただ、混合素材といいながら、ポリエステル生地のタープに比べて重量が2倍近くになるのが最大のネックで、徒歩やバイクキャンパーには選びにくいですね。

【TC素材(テクニカルコットン)の特徴】

<メリット>

  • 速乾性&耐水性と難燃性を兼ね備えている

<デメリット>

  • ポリエステル素材と比べると重い

▼筆者おすすめのTC素材タープはこちら!

コットン素材(綿)

【筆者撮影】

コットン素材は綿100%の生地になっており、タオルやTシャツなど水分を吸収させるための素材としても多く使われているので馴染みのある素材です。

特徴としては、コットンは非常に吸湿性が高く通気性も良く、焚き火の火の粉に強いというメリットもあります。

ただ、重量が一番重く耐水性も低いので、豪雨の場合は雨漏りなどの問題も起りやすく、生地に汚れが染み込みやすいなども問題もあります。

【コットン素材(綿)の特徴】

<メリット>

  • 非常に吸湿性が高く通気性も良い
  • 焚き火の火の粉に強い

<デメリット>

  • 3種類の中で重量は最も重い
  • 耐水性が低く、雨には弱い

【タープ素材選びのポイント1】日陰対策に欠かせない「遮光性」

【筆者撮影】

ここからは、

  • 遮光性
  • 撥水&耐水圧性能
  • 難燃性
  • 重さ
  • 撤収の手軽さ

という、5つの観点からタープを選ぶ時のポイントを解説していきます。

まずタープを購入するキッカケになるのは、タープでの日陰効果ではないでしょうか?

もちろん、利用人数やサイズに合わせて選ぶのですが、重要なのは色の他に生地の厚みや強度からくる紫外線(UV)カット能力です。

そのため、「デニール」や「タフタ」といったタープ生地の素材を表す表記について理解して購入するのが重要です。

デニール

デニールとは糸の太さ(重さ)を表す単位で、タープの生地では150D(デニール)、210Dなどが一般的です。

数字が上がれば上がるほど生地は厚くなり強度が上がり影も濃くなりますが、その分重量やパッキングサイズも大きくなります。

タフタ

縦横交互に糸を交差させた平織りで、「190T」などと表記され1平方インチ内に何本糸があるかを意味しています。

数字が大きいほど密度の高い生地となり、タープの遮光性は高くなります。

【タープ素材選びのポイント2】降雨時に重要な「撥水&耐水圧性能」

【筆者撮影】

タープがあって一番良かったと思える瞬間は、急な雨からキャンプギアを守れた時ですよね。

しかし、タープの生地素材で雨の浸水対策に差が出るので、タープを選ぶ場合にはぜひ気を付けたいですね。

ただ、ポリエステル素材なら大丈夫なのですが、TC素材やコットン素材だと耐水圧が低く張り方を考えないと雨漏りがする可能性があるので注意しましょう。

タープの耐水性を考える際にチェックしておきたいのが「ポリウレタンコーティング」の有無「耐水圧」の高さです。

ポリウレタンコーティング

最もスタンダードなコーティング方法で「PU」と表記されることも多いです。

実はテント生地の裏側の少しベタっとした面がポリウレタンコーティングで、タープ裏の雨の侵入を防ぐ役割があります。

耐水圧

タープやテントで一番気を付けるべきなのが耐水圧で、一般的には耐水圧1500mmもあれば強い雨にも対応できます。

晴れた日にしかキャンプをしないといっても天気の急変も有り得るので、耐水圧は必ずチェックするようにしましょう。

【タープ素材選びのポイント3】焚き火に強い「難燃性」

【筆者撮影】

タープを張っていて一番問題になるのは焚き火です。

特に焚き火の火の粉で、タープに穴が空いて残念な思いになったキャンパーも多いのではないでしょうか?

そこで、難燃性のコットン素材や、ポリエステルとコットンの混合生地のTC素材は、焚き火との相性は良いですね。

しかし、タープに長時間火の粉が当たればどんな素材のタープでも焦げたり穴が空く事は有り得ますので、過度な期待をするのは止めましょう。

それよりも、焚き火の炎のコントロールや焚き火台の適正位置など配慮すれば、ポリエステルタープの下でも十分焚き火を楽しむ事も出来るようになります。

【タープ素材選びのポイント4】重さ

自分も初心者の時に苦労したのはタープの設営です。

今では、1人で10分もあればどんなタープも張れますが、初心者当時は家族にポールを持ってもらいながら急いで張っていたような覚えがあります。

そしてタープ設営で重要になってくるのはタープサイズと素材からくる「重さ」なので、自分が使い易いサイズや重量のタープを選ぶのが最良です。

特に一番軽い素材のポリエステルから、一番重いコットン素材だと2倍近い重量差があり、雨などが降れば更に重くなるので女性などはこの重さも考えてタープを選んだ方が良いですね。

【筆者撮影】

また、我が家も多いのですが、上記のようにイキナリの突風時にポールやペグに想像以上の負荷が掛かりペグが抜けポールが折れたりしたときに、力が弱い女性でも対応出来るような重量の物を選ぶのが大事だと思います。

【タープ素材選びのポイント5】撤収の手軽さ

自分は設営&撤収は苦ではないのですが、中には撤収に関して面倒くさいと思う人も多いのではないでしょうか?

そして、一般的に撤収の最後に片付ける事になるのは日陰を作ったり、降雨時に助かるタープです。

ただ、コットンやTC素材の場合は結露や夜露で濡れる事は少ないですが、透湿性の低いポリエステル素材では濡れる事がしばしば見受けられます。

しかし撤収最後に片付けるタープですから、片付ける前にサッと拭いておけば結露や夜露で濡れていてもそこまで問題にはなりません。

むしろ問題なのは、コットン素材やTC素材のタープを十分に乾かせない場合です。

乾かすのに時間もかかり、キチンと乾かさずに片付けるとカビの原因に繋がってしまうので十分に注意しましょう。

タープ素材は自分のキャンプのスキルやスタイルで決めるべき!

【筆者撮影】

今回はタープの素材について説明しましたが、どのタープ素材がキャンプに対して一番優れているという事はありません。

それよりも、自分の使っているテント素材や色合いに合わせてチョイスする方が個人的には大事で、キャンプスキルを高めていけば、どの素材のタープでも問題なく使用出来ると思います。

そして、焚き火にこだわる方はTC素材やコットン素材がベストなのかもしれませんが、個人的には夏場で夕立があるような季節にはポリエステル素材の方が乾燥が早く、撤収時の事を考えると使い易いです。

その為、タープ素材も重要ではありますが、薪の使い方&火力調整ができるキャンプスキルがあれば個人的には難燃素材ではなくとも快適にキャンプライフを送る事ができますよ。

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