ロッテ・佐々木朗 初登板は154キロどまり「160キロのギア」はいつ使う?

佐々木朗の初登板は5回4失点

MAX163キロを誇るロッテの佐々木朗希投手(19)が16日の西武戦(ZOZOマリン)に先発し、プロ初登板を果たした。投球内容は5回107球で6安打4失点。5三振を奪い2四球、最速は154キロだった。待ちに待った「令和の怪物」の一軍デビューを、ネット裏の評論家たちはどう見たのか。ロッテOBで本紙評論家の得津高宏氏、前田幸長氏の見立ては――。

「まずまずの内容だったんじゃないでしょうか。コントロールも良かったし、初登板にしては表情も落ち着いていた。この内容なら、十分に一軍の先発投手としてやっていけると思います」としたのは得津氏。

ただ「周囲が期待しているのは、この程度のピッチングではない。この日も、ものすごい剛球というわけでもなかったですし、フォームがきれいで打者からしたら見やすいボールではないでしょうか。高身長からの角度のある直球が、低めに決まった時はなかなか打てないとは思いますが、下半身がまだ細いせいか、ボール自体に〝軽さ〟を感じます。それでも、楽しみな投手なのは間違いありません」と続けた。

球速がMAX154キロにとどまったのはどうか。

前田氏は「去年ほとんど投げていないわけですし、無理をさせないようにしているのでは。投げようと思えばいつでも投げられるが、それをするとどこかを痛めてしまうかもしれない。そういう意味では、まだ成長途上で良くなる可能性がたくさんあるということです。隠し持ったギアはあるけど、まだ使わない…というよりは、まだ使えないというほうが適切かもしれません。試合で球数を投げ続けていけば、そうした不安も解消されて〝160キロのギア〟も、そのうち解禁となるでしょう。もちろん単純に球速の数字が出ればいいわけではありませんし、ボールの質を高めていく必要がありますが、セーブした状況でこれだけのピッチングができれば上々だと思います」とした。

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