横浜市中区山手地区に戦前から残されている洋館「山手133番館」が、市の歴史的建造物として認定された。
「日本近代建築の父」と称されるチェコ出身の建築家、アントニン・レーモンド(1888~1976年)が設計した建造物と類似点が多かったが、市の調査では決め手となる資料が見つからず、設計者は謎のまま残された。
133番館は関東大震災後の1930年ごろ、山手の高台に外国人向け住宅として建てられた。敷地面積約790平方メートルで木造2階建ての主屋、使用人室の付属屋、木造平屋建ての車庫の計3棟で構成されている。
戦後の一時期は米軍に接収されたが、その後は複数の米国人家族が暮らした。
各部屋にはオリジナルの家具が備えられているが、外観や室内は装飾を抑えた簡素な意匠で統一。モダニズム建築の特徴や建築時の状況などから、レーモンドの設計と推測されていた。