キャンプをオシャレにしたい人の必読書『インテリアスタイリストのネタ帖』の著者・遠藤慎也さん特別インタビュー

が口癖の、子育てマーケター森田亜矢子です。私のように、「自宅もキャンプのリビングもオシャレにしたいけどセンスがないから無理。どうしたら良いのか全く分からない…」と思う人に、絶対に読んで欲しい本が『インテリアスタイリストのネタ帖』。今回は、その著者インテリアスタイリスト・遠藤慎也さんに特別インタビュー!キャンプをオシャレに楽しむためのコツを聞きました〜!

プロのテクニックが学べるスタイリングの教科書『インテリアスタイリストのネタ帖』

編集部撮影

インテリアスタイリスト・遠藤慎也さんは、雑誌・カタログ・広告・WEBメディア・CMの撮影現場でのインテリアスタイリングや、住宅展示場や商業施設のディスプレイ、VMD、レストランの内装のインテリアコーディネートも手がけるなど、表現媒体のジャンルを問わない幅広い活動をされています。

2021年3月に、遠藤さんが実際に仕事でも使っているインテリアスタイリストとしての『ネタ』=テクニックを、1冊にギュギュっと凝縮させたスタイリングの教科書『インテリアスタイリストのネタ帖 -センスより大切な部屋づくりのアイデア-』(株式会社三才ブックス)を出版されました!

今回は、ハピキャン編集部の特別取材として、遠藤慎也さんに直接お話を聞きました〜!!

インテリアスタイリストに聞く【1】インテリアテーマを決定づけるアイテムとは?

編集部撮影

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我が家の「なんの統一感もなく買い集めたキャンプギアの雑然とした雰囲気」を打開したいのですが、何から手をつけて良いのか全くわかりません!

そこで、まず最初に遠藤さんにお伺いしたのは、 Q.キャンプギアの中で、全体のインテリアテーマを決定づけるアイテムってあるの?ということ。

『面で見えるもの』→面積の大きなアイテムが全体のイメージを決める

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インテリアの話にも繋がるんですが、サイトをパッと見た時に1番目に入りやすいのは、『面で見えるもの』、つまり、面積の大きなアイテムです。

その『面で見えるもの』が全体のイメージを強く印象づけるんです。

『面で見えるもの』は、キャンプシーン言うと「テント」や「タープ」家のインテリアで言うと「ラグ」とか「カーテン」だと言います。

その『面で見えるもの』を、自分の好みのイメージでセレクトしていくことがポイントで、生地の質感が「キャンバス」なのか「ポリエステル」なのか、テーブルの天板の素材や色などのチョイスにつながっていくんだとか。

(好みのイメージ) × (アイテムの質感)の事例を挙げると・・・

遠藤さんが挙げてくださった事例はこんな感じです。

【自然に馴染むナチュラルな雰囲気】
→ アースカラー、ウッド系、生成りなど

【ミリタリーな雰囲気】
→ カーキ色、鉄っぽい素材、アルミ系素材など

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なるほど〜。一番面積の大きな「テント」や「タープ」が重要なんですね!

「テント」「タープ」の購入検討では、「キャンプインテリア全体のイメージ」を考えて、素材や質感をチョイスするということが、重要なポイントなんですね!

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小物も重要ではあるんですが、それは後からでもできるので、まずは一番大きな面で見えるアイテムを考えていくと良いと思います!

椅子も背もたれとか座面などが『面で見える』ものなので、椅子のセレクトも全体テーマを意識すると良いでしょう。

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私は「どのブランドがいいかな〜」とブランドありきで、色も基本的にはそのブランドのフラッグシップカラーを、無意識に選択しちゃってました(苦笑)。

テントは容易に買い替えられないので、現在持っているテントのカラー&素材をベースとして、考えていけば良いんですね。

インテリアスタイリストに聞く【2】インテリアに「まとまり」「統一感」を生むテクニック

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『面で見えるもの』=テント・タープなどの大物ギアが決まったとして、それ以外のアイテムはどんな風に選んでいけば良いのでしょうか?

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ハイブランドのギアでガツンと揃えているキャンパーさんを、いつも羨ましく眺めております…。

私はそんなに予算がないので、庶民にも真似できる「ハイブランドで揃える」以外のテクニックを教えて欲しいです!

素材やカラーで「リンク」させるとインテリアに統一感が生まれる

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同じブランドで揃えなくても、何かしら「リンク」する要素があると、一体感が生まれやすいです。

「カラーで統一させる」というのは代表的なテクニックですが、「ファブリックの素材を合わせる」・「テーブルの脚、チェアの脚の材質を合わせる」など、部分的に材料や素材をリンクさせるというテクニックもあるんだそうです。

カラフルにすればいいだけじゃない!?「賑やか」でも「まとまり」を演出する

家族とのファミリーキャンプでは、「賑やか・わいわい」の雰囲気を作りたい方も多いんじゃないでしょうか。

パパとママで、色の好みが違うケースや、椅子の形状の好みが違うケースもあるでしょう。

そんな方には、例えば、全体は「カーミットチェア」で揃えてファブリックは家族それぞれが好きな色にするや、ファブリックの素材感だけを合わせて家族それぞれが好きなメーカーの椅子をチョイスするという方法もあると、遠藤さんは教えてくれました。

「ギアの配置」も全体の雰囲気作りに効く

雑然とした雰囲気を生みやすい小物系を、ラックやコンテナにしまったり、テントの中に入れて隠すと言う方法は有名ですが、それ以外にも、キャンプギアの配置によって印象はかなり変わるそうです。

例えば、「シンプル・スッキリ」の雰囲気を作りたければ、キャンプギアの配置の「水平」・「垂直」を合わせるだけで、雑然とした雰囲気を抜け出してスッキリした印象が生まれるそうです。

逆に、「賑やか・わいわい」の雰囲気を作りたければ、椅子や円形のテーブルを使って囲むような形にするだけで随分変わるんだとか。

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なるほど〜!!

確かに、先日のキャンプで、なんとなくコンテナやラックを1列に並べたら、なんか急にスッキリしたような感じがしたんですよ!そういうことだったんですね。

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僕は友達とのグルキャンが多いんですが、友達のギアも勝手に配置を変えますからね(笑)。

で、僕が動かしたやつを、別の友達がまた別の場所へ移動させたりするんですが、そんな感じでみんなでキャンプインテリアを作っていくのも楽しいです。

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勝手に動かすのウケますね(笑)!
仲がよいということかと思います。

でも、グルキャンだとみんなの荷物が溢れかえることがあります…。

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そうですよね。

グルキャンの場合、各自が持っていったギアを全部使う必要はなくて、誰かのでことが足りれば出さなくていいと思います。

「思い入れのあるギアで出したいアイテム」を持っている人に譲って、僕は今回はテーブルは出さないなんてこともありますよ。

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みんなのアイテムを見て、あえて出さないという選択も有りなんですね!

インテリアスタイリストに聞く【3】InでもOutでも使える「万能家具」

編集部撮影

Request
「天気のいい休日に庭でくつろげる家具が欲しい」

Answer
「持ち運びしやすく頑丈なキャンプグッズが最適」

遠藤さんの著書『インテリアスタイリストのネタ帖』は、上記のように「こんな風にしたい」というあるあるリクエストに答える形で遠藤さんの秘蔵のスタイリングテクニックが紹介されていきます。

「家電からにじみ出てしまう所帯感はどうしたらいい?』

『電球の色味は統一するべき?それとも使い分けるべき?』

など、誰もが抱えているであろう悩みにインテリアスタイリスト遠藤さんのプロのテクニックを教えてもらえるので、これは本当に素晴らしい教科書なんです!

自宅のインテリアにはもちろん、キャンプのインテリアでも使えるテクニックやアイデアが満載です!

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遠藤さんの著書『インテリアスタイリストのネタ帖』にもありましたが、InでもOutでも使える万能家具って良いですよね〜。

(我が家は「キャンプ予算」が膨らみすぎているので、Inでも使えるなら予算の付け替えができる!笑)

実際に、遠藤さんが愛用されているInでもOutでも使える万能家具を教えてください!

「来客用の椅子やテーブル」は常設でなくてもよいのでInOut家具の代表格

実際に遠藤さんが愛用されているスツールは、こちらの「Wood & Faulk(ウッドアンドフォーク)」のスツールだそうです。

遠藤さん提供

Wood&Faulk(ウッドアンドフォーク)のCamps Stool

ウッドとレザーを使用したこのスツールは、インテリアとしても成り立つ優れものだそうです。

この形状の折りたたみスツールは他にも数多くありますが、「ウッド」や「レザー」などの素材が使われているものが、比較的、インテリアに馴染みやすいのだとか。

自宅のインテリアのテーマとリンクするようなファブリックや素材をチョイスすると、InでもOutでも使えて悪目立ちしにくいそうです。

既製品にDIYで一手間加えると、「In」で悪目立ちしなくなる

Inでも使えるキャンプギアとなると…「ウッド」「レザー」とか高そうだなと思ってしまいますが、既製品をDIYするというテクニックもあるそうです!

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来客用のテーブルは、アルミテーブルの天板を、ホームセンターで買ったウッドに自分で貼り替えました。

テーブルは面も大きいので、アウトドアメーカーの既製品だと室内では「キャンプギア、きたぁ〜!!!」と悪目立ちしてしまうことがありますが、DIYでちょっと一手間加えるだけで浮きづらくなります。

遠藤さん提供:天板だけ好みの木材に貼り替えた折りたたみテーブル

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すごいですね!!

もともとアルミ天板だったと想像すると、、、全く違う印象になるんですね!!

1から折りたたみテーブルを作るのは無理でも、天板を張り替えるくらいのDIYなら、私でもできそうです!

屋外に常設するハンモック

遠藤さん提供:ご自宅に常設しているのは乾きやすいハンモック

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他にも、僕は自宅の庭にハンモックを常設しています。

ハンモックのようなギアは、キャンプでも一度張ったらキャンプが終わるまで張りっぱなしになることが多いので、急な雨で濡れても乾きやすい形状のものを選びました。

包まれるような形状のハンモックももちろんすごく良いのですが、あの形状は案外水はけが悪くてカビてしまうことがあるので、このようなタイプもおすすめです。

フラットなデザインのハンモックも、すごくカッコ良いですね。

ちなみに、キャプテンスタッグにもこのような形状のハンモックがありました!2千円台と、価格もリーズナブル!

インテリアスタイリストに聞く【4】チープなものをオシャレに蘇らせる方法

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遠藤さんって100均とか行かれますか?

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めっちゃ行きますよ!

もともと、お金をかけずにどうやってやるかというスタイリングをやってましたのでね。

お気に入りの100均はCanDo(キャンドゥ)です!

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100均好きとは!!遠藤さんに親近感が湧いてきました(笑)。

なるほど〜。スタイリングの材料は、100均で手に入るんですね!

最近、アウトドア業界では100均キャンプギアが流行っているんですよ。

しかし、100円という価格としてはすごい品質なんですが、若干安っぽく見えてしまうものも…。

コスパギアのチープさをなんとかすることってできますか?!

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できると思います。

ポイントは、チープだと感じる部分をリメイクすることです。

その「チープだと感じる部分」に、色を塗ったり、ファブリックを張り替えるというような手を加えると、チープさが抜けていきますよ。

「チープだと感じさせる部分」に着目してリメイクするというのは、目からウロコでした!

普段、私はそういった視点でギアを眺めていないので、「どの部分がチープだと感じさせるのか?」と言われても即答できないような気がします(汗)。

しかし、「なんとなく気に入っていない」というギアの「気に入らない要素」をしっかり炙り出して手を加えることで、自分の持っているギアにもっと愛着が持てるようになりそうだなと思いました!

インテリアスタイリストに聞く【5】キャンプリビングならではの手法「上から攻める」

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最後に遠藤さんにお伺いしたのは、 Q.キャンプならではのスタイリングテクニックはありますか?

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そうですね〜。

キャンプではタープとかテントを使って、上から攻められるということかなぁ。

つまり、上から吊るすというテクニックが、室内よりもやりやすいと思うんです。

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確かに!

ハンギングロープとか使えば、いろいろ吊るせますね。

ぜひ、上から攻めるテクニックの具体例も教えてください!

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例えば、野草を麻紐で巻いて吊るすとかはありだと思います。

これは、家の中でも使えるテクニックです。

遠藤さん提供:遠藤さんの家の中は様々な「スタイリングの実験」で溢れているのだとか

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うわっ。それ、めちゃめちゃオシャレですね!

麻紐なんかは、まさに100均で買えますしね。

私も早速、次のキャンプまでに100均に「スタイリングの材料」を買いに行きたいです!

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「置く」「並べる」だけじゃなく、上から吊るすというテクニックも、ぜひ試してみてください。

センスがなくてもオシャレにできるテクニックが凝縮した本なんです!

編集部撮影:書籍へ遠藤さんのサイン・スタンプを押していただきました〜!

今回の取材では、「残念ながらインテリアのセンスがない私…」でも「なんかこれならできそう〜!!」と思う目からウロコなテクニックをたくさん教えてもらい、本当にワクワクした時間を過ごさせてもらいました。

自宅のインテリアも、キャンプのスタイリングも、「こうでなければいけない!」というものはありませんから、「自分にとって心地よい空間を作るにはどうしたら良いか?」を考えていけばいいんだなと分かりました。

「でも、具体的には何をどうしたら良いの?」

を学ぶには、『インテリアスタイリストのネタ帖』が本当に最適です!!

プロのインテリアスタイリスト・遠藤慎也さんが、実際に仕事でも使っているテクニックを凝縮したこの1冊は、私のようにインテリアやセンスに対して劣等感を持っている方も、「自分の好みのスタイリングを試してみたい!」と思える本です。

ぜひみなさんも、読んでみてくださいね〜!!

編集部撮影:取材会場の名古屋テレビオフィスにて

遠藤慎也 氏
SHINYA ENDO
インテリアスタイリスト/BOOTSYORK.style主宰

1984年埼玉生まれ。立教大学社会学部を卒業後、バンタンデザイン研究所に進学。専門学校時代からインテエリアスタイリストである窪川勝哉氏に師事。6年間のアシスタント期間を経て2011年に独立。以来、雑誌・カタログ・広告・WEBメディア・CMの撮影現場でのインテリアスタイリングのほか、住宅展示場や商業施設のディスプレイ、VMD、レストランの内装のインテリアコーディネートも手掛けるなど、表現媒体のジャンルを問わない幅広い活動を続けている。

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