野球評論家・大下剛史氏が町民栄誉賞授与 聖火リレーも完走「無事に役目を終えられた」

ダブルの栄誉となった大下氏

ダブルの栄誉だ。プロ野球OBで本紙専属評論家の大下剛史氏(76)に18日、生まれ育った広島・海田町から町民栄誉賞を贈られた。また同日に広島県内の福山市総合体育館周辺で行われた東京五輪の聖火リレーでは1998年の長野五輪以来2度目となる聖火ランナーも務めた。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて公道でのリレーが中止となり、託された距離はわずか30メートル。それでも大下氏はトーチを右手に胸を張って走り切った。98年に青森で聖火ランナーを務めた際にはトーチの構造上欠陥と強風の影響で火が消えてしまうハプニングに見舞われただけに「聖火が消えることなく無事に役目を終えられて良かった」と安どの表情を浮かべた。

大下氏は前回64年の東京五輪では公開競技として行われた野球の米大学選抜との試合に全日本大学選抜の一員として出場した。「生涯で2度も東京五輪に関わることができた自分は幸せ者。厳しい状況ではあるが、何とか今回の東京五輪も成功させてほしい」と力を込めていた。

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