平塚タクシー強盗殺人11年 神奈川県警幹部ら献花、解決へ決意新た

遺体発見現場で花束を手向け、冥福を祈る鎌田署長(手前)ら=平塚市横内

 2010年に神奈川県平塚市横内でタクシー運転手の男性=当時(62)=が車内で殺害されているのが見つかり、売上金などが奪われた強盗殺人事件は、20日で発生から11年を迎えた。県警幹部らは同日、遺体発見現場で献花し、事件解決に向け決意を新たにした。

 事件は10年5月20日午前3時45分ごろ、東海道新幹線高架下に止められたタクシーのトランク内で、男性が首から血を流して死亡しているのが見つかった。運転席付近が燃えており、売上金がなくなっていたという。男性は同2時20分ごろ、JR平塚駅北口で客を乗せ、何者かに刃物で切り付けられた後、トランクに押し込められたとみられている。

 県警は、延べ約1万8000人の捜査員を投入し、約5千件の聞き込みを続けてきた。しかし、有力な目撃情報や物証はなく、この1年間で寄せられた情報はなかったという。

 捜査員4人と共に花束を手向け、冥福を祈った平塚署の鎌田耕造署長は「被害者は相当無念だったと思う。捜査を尽くし、事件解決に結び付けたい」と話し、「ささいな情報でも寄せてほしい」と呼び掛けた。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、街頭でのチラシ配布は中止した。情報提供は同署電話0463(31)0110。

© 株式会社神奈川新聞社