長崎県内各地で強い雨風 生月大橋一時通行止め、海上タクシーで搬送

生月大橋が一時、全面通行止めとなり、平戸市がチャーターした海上タクシーで生月島へ向かう市民=平戸市鏡川町

 長崎県内では20日、大気の状態が非常に不安定になり、佐世保で1時間降水量57.5ミリを記録するなど県内の複数箇所で5月の観測史上最大の雨や風を観測。交通も乱れた。
 長崎地方気象台によると、このほか最大の1時間降水量は島原35.5ミリ、南島原市口之津33.5ミリ、松浦30ミリなど。島原と松浦も5月の観測史上最大となった。
 最大瞬間風速は雲仙岳30メートル、大村26.7メートル、長崎22.9メートル、南島原市口之津22.6メートルなど。大村と口之津は5月の観測史上最大。佐世保市で大雨警報、同市と松浦市で洪水警報が発令された。
 平戸市の生月大橋を含む県道平戸生月線は、昨年発生した大規模土砂崩れ現場で再崩落の危険性が高まったとして、午後2時半から約4時間、約1.7キロが全面通行止めになった。生月島と平戸島を結ぶ唯一の陸路が閉ざされたため、同市は海上タクシーをチャーターし27人が利用した。
 空や海の便も乱れた。空の便では、長崎空港発着の計24便が欠航。海の便は九州商船が本土と離島を結ぶジェットフォイルや高速船など計10便を欠航した。

 


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