水辺に映え鮮やか 三和区 谷内のカキツバタ見頃

 三和区神田から越柳にかけて広がる「よしだの谷内(やち)」で、カキツバタが見頃を迎えている。トンボやカエルなど、多くの生き物も活動中で、落ち着いた環境でさまざまな動植物を観察できる。

水辺に青紫の花が映えるカキツバタ。付近には生き物が多く、自然観察も楽しめる

 縄文時代に海面が上昇し、陸の奥地まで侵入した海水が残った水辺「谷内」。こうした谷内はかつて高田平野のあちこちで見られたが、改修や埋め立てでほとんどが姿を消した。よしだの谷内は貴重な動植物が生息する環境が残っている地域として、上越市の天然記念物に指定されている。

 三和区神田の金谷俊一さん(79)によると、カキツバタは例年5月下旬から6月中旬にかけて咲くが、今年は少し早めだという。「昔からの自然環境が残っている。天気の良い日に、ゆっくりと自然を楽しんでほしい」と話した。

 場所は林富永邸付近。美守小前の交差点を北上し、橋を渡り250メートルほど進み農道を右折、道なりに行く。目印となる看板もある。

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