低迷中のツインズ トレード期限までに主力放出でチーム解体か

地区3連覇を目指すツインズが苦しんでいる。2年連続で6割以上の勝率をマークして地区優勝していたツインズだが、今季は開幕から波に乗れず、日本時間5月24日の試合が終了した時点でメジャー最低勝率(.370=オリオールズと同率)に沈んでいる。もちろん、ここから巻き返すチャンスも残されているが、地区首位のホワイトソックスとは9.5ゲーム差。ワイルドカード2位のヤンキースにも10.5ゲーム差をつけられている。今後はトレードで主力選手の放出に動く可能性が高そうだ。

ツインズのサッド・レバインGMは「我々は現在のために、あるいは将来のために、チームにとって有益な決断をしようとしている。どちらのためにもならないような中途半端な動きはしないようにしたい」とコメント。レバインの頭のなかにはアスレチックスのビリー・ビーン副社長の「シーズン6ヶ月のうち、最初の2ヶ月はチームの戦力を把握し、次の2ヶ月は必要な変更を行い、最後の2ヶ月はじっくり様子を見るべき」という考えが浮かんでいるようだ。最初の2ヶ月がまもなく終了し、レバインは必要な変更を行う段階に突入する。

有力なトレード候補となるのはネルソン・クルーズ、アンドレルトン・シモンズ、マイケル・ピネイダ、J・A・ハップ、アレックス・コロメイ、ハンセル・ロブレス、マット・シューメイカーといった今季終了後にFAとなる選手たち。このなかではクルーズが最も魅力的な戦力だが、DH専門のベテラン選手のため、放出先はア・リーグの球団に限られる。シモンズには遊撃守備に不安を抱えるチームから関心が寄せられるだろう。

とはいえ、上記の選手たちを放出するだけでは大きな対価は望めない。レバインが中長期的な視野でチームの立て直しを目指すのであれば、ミゲル・サノー、ホゼ・ベリオス、テイラー・ロジャース、バイロン・バクストン、ホルヘ・ポランコといった来季以降も保有可能な選手の放出も検討されるかもしれない。あるナ・リーグの球団幹部は「彼らがクリエイティブになり、まだ保有期間が残っている選手の放出を行う可能性もあると思う。どんな動きをするか興味深いね」と話している。

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