昨秋収穫した酒米で造った新酒を評価する「令和2酒造年度全国新酒鑑評会」(酒類総合研究所主催)で、黄金井酒造(厚木市七沢)の大吟醸盛升(さかります)が金賞に選ばれた。
県内唯一の金賞となった。
全国から821点が出品され、金賞には207点が選ばれた。
同社によると、大吟醸盛升は酒米「山田錦」を削ってつくる「こだわりの酒」。1月上旬から仕込み始め、2月末に仕上がった。
杜氏(とうじ)の飯塚栄治さんによると、昨年は猛暑の影響で、酒米のでんぷんが溶けにくい難しい条件だったというが、苦労して造り上げた大吟醸盛升は「上々の出来」。黄金井陽介専務は特長を「青リンゴやパイナップルのようなフルーティーな香りで、後味がすっきりしている」と表現する。
大吟醸盛升は、複数の酒造会社などでつくる団体が主催する「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」にも初出品され、プレミアム大吟醸部門で金賞を受賞した。
黄金井専務は「ワイングラスに注いで、洋食にも合う酒になっています」とアピールする。
アルコール度数15度の720ミリリットル入りが4191円(税込み)。1.8リットル入りは度数が17度と高い大吟醸原酒で1万2047円(同)。厚木市内の酒販店などのほか、同社工場併設の売店(午前9時~午後4時半)でも販売している。