ロッテ・佐々木朗がプロ2戦目で見せた「怪物の片鱗」とは

阪神戦に先発したロッテ・佐々木朗

ロッテの佐々木朗希投手(19)が、27日の阪神戦(甲子園)に先発登板。プロ2試合目のマウンドは、5回94球を投げ、7安打4失点、5奪三振。それでも味方打線が6回に逆転に成功し、プロ初勝利の権利を持ったままマウンドを降りた。

立ち上がりから真っすぐ主体のピッチングも、2回にその直球を佐藤輝に左前適時打、投手のアルカンタラに右前適時打され、3回にはサンズに右前タイムリーを許した。5回に再びサンズに右越え適時二塁打を浴びて4失点目。

それでも直球の球速はほとんど150キロ超で、MAXは154キロ。切れ味鋭いフォークで空振りを多く奪うシーンも見られた。そんな佐々木朗をネット裏の評論家たちはどう見たのか。

現役時代、フォークを武器にした本紙評論家の遠藤一彦氏は「あれぐらいの力感でコンスタントに150キロ投げられるのは、やはりすごい。『怪物』と言われるだけはあります。ただ、きょうは変化球のコントロールが悪かったように感じました。フォークが引っかかり気味で、ベースを外す感じで逃げるように落ちていったボールは、見極められていた。彼の握りを見ると、縫い目にかけたりはずしたりしていたので、工夫しているのは感じましたが、フォークで空振りを取るのならベースの上に落とすこと。きょうは真っすぐではなかなか空振りが取れず、その真っすぐを狙い打たれた印象ですが、変化球の制球が良くなれば、安定感もさらに増すと思います」と話した。

また、佐々木朗といえば、走者がいなくてもセットポジションで投げるスタイルで知られているが、遠藤氏は「今は本人の投げたいフォームで投げるのが一番だと思いますが、いずれワインドアップでの投球も見てみたいですね。ただ、それだけ伸びしろはまだまだたくさんあるということです。きょうだって十分、ゲームを作っていますし、このまま試合で投げていけば、ボールの質もさらによくなるでしょう。『わかっていても打てない真っすぐ』になる日もそう遠くはないのでは。それにはとにかく試合で投げる経験を積むことです」と、今後の成長に期待していた。

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