【新型コロナ】インド変異株、都の独自調査で新たに6例判明 

 東京都における新型コロナウイルスの感染状況を評価し、感染対策への助言を行うモニタリング会議が27日開催され、都が独自に行っている検査で、インド由来の変異株への感染例があらたに6例見つかったことが報告された。会議に出席した専門家は監視強化が必要と懸念を示している。

国検出分を合わせれば直近1週間で11例に

27日の会議資料より

 インドで猛威を振るっている変異株が日本でも広がる危険性が、徐々に強まっていることがここ数日明らかになっている。27日開催された都のモニタリング会議には、4月30日から都の機関で独自に行っている変異株への検査結果が示された。それによると、5月17日から23日までの1週間で新たに見つかったインド変異株への感染例は6例。それまでの累積にほぼ匹敵する数が直近の期間で見つかっていたことが分かった。

 しかし、これは都内で見つかった全例ではない。国立感染研究所が行なっているゲノム解析で見つかった例は含まれていないのだ。昨日厚生労働省が発表したところによると、感染研が同じ直近1週間で検出したのは5例となっており、合計すれば11例が23日までの1週間で見つかったことになる。

 モニタリング会議に出席した国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「海外の状況を見れば、インド株への置き換わりが急速に進むと想定される。現在市中感染していると見ることはできないが、監視を強化する必要がある」との見解を示した。

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