バッハ、コーツ、パウンド“男爵トリオ”が失言三重奏! 五輪の権威失墜

暴走老人と化したバッハ会長(ロイター)

もはや〝火消し〟できない――。新型コロナウイルスの終息見通しが全く立たない中、東京五輪開催一直線の国際オリンピック委員会(IOC)の姿勢が集中砲火を浴びている。

特に批判の的になっているのは〝ぼったくり男爵〟ことトーマス・バッハ会長(67)だ。22日の国際ホッケー連盟オンライン総会では「我々は犠牲を払わなければならない」と発言して大バッシング。大会組織委員会の橋本聖子会長(56)は「『日本人を犠牲にしてまでも』とは言ってはおらず、誤訳だったと聞いている」と強調した。

日本オリンピック委員会の山下泰裕会長(63)は「あれが日本国民に向けた言葉でないというのは分かると思う。〝犠牲〟のところだけ切り取られた」と報道のあり方に批判の矛先を向けた。しかし、国民の怒りは収まらない。反感を買う要因は内容そのものより、是が非でも五輪を開催しようとする強硬姿勢にあるからだ。

そんなバッハ会長は、犠牲発言の舌の根も乾かぬうちに、27日に行われたIOCアスリート委員会主催フォーラムで「東京は準備が整った大会。自信を持って東京に来てほしい」と呼びかけた。すると、すぐさまネット上で「どれだけ上から目線?」「おまえが言うな」などと炎上してしまう始末だ。

さらに〝はったり男爵〟ジョン・コーツ副会長(71)の「緊急事態宣言下での開催? 答えはイエスだ」や最古参委員の〝開き直り男爵〟ディック・パウンド氏(79)の「アルマゲドンが起きない限り大会は開催される」といった問題発言もことごとく国民感情を逆なで。最も五輪をやりたいIOC幹部自ら墓穴を掘って五輪ムードに水を差している。

崇高な理念を全く感じられない〝放言〟の数々。五輪創設者のピエール・ド・クーベルタン男爵は、どんな思いで現代の〝男爵トリオ〟を天から眺めているのだろうか。

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