【新型コロナ】横浜のワクチン接種券、3500人分が宛先不明で返送

横浜市役所

 新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、横浜市内の高齢者約3500人分の接種券が宛先不明で市に返送されていたことが28日分かった。接種券がないと接種を受けられないため、市は「心当たりがある人はコールセンターに連絡を」と呼び掛けている。

 市は4月下旬から今月中旬にかけて、65歳以上の高齢者約97万人に接種券を同封した個別通知を発送。25日までに、居住実態がないなどとして約3500人分が返送されてきたという。

 国の基準で通知は原則として住民票のある住所地に送ることが定められており、転居した際に市や郵便局に転居届を出していないケースが多いとみられる。

 また、横浜・寿地区の支援団体によると、ホームレス(路上生活者)状態で野宿している人や、ネットカフェ、簡易宿泊所などを利用していて住民票が別の場所にある人なども接種券が入手できていないという。

 支援者は「接種を希望する高齢者は政府が定めた『7月末』までに必ず接種できると案内している以上、市は早急に対策を講じてほしい」と話している。

 問い合わせは市の接種コールセンター、フリーダイヤル(0120)045070=午前9時~午後7時。

© 株式会社神奈川新聞社