【100均vsトランギア】メスティン炊飯の出来を比較してみた! キャンドゥ&ワッツの実力やいかに

キャンプの人気が出始めた頃、「メスティン」といえばトランギア製が人気で、筆者も購入以来、キャンプではトランギアの「メスティン」で失敗なしの炊飯をしています。ただ最近は100均各社が「メスティン」を取扱うようになり、トランギア製とどう違うのか気になり始めました。そこで今回は100均のキャンドゥとワッツ、そしてトランギアの「メスティン」を比較しレビューしたいと思います。

トランギア製と、100均キャンドゥ・ワッツの「メスティン」の商品概要

筆者撮影(左がトランギア製、右はキャンドゥ)

炊飯だけでなく、ラーメンやパスタ、煮込み、蒸し物、炒め物など、キャンプ飯のよき相棒となる「メスティン」。

それが100均で販売開始されたと筆者が知ったときには、もう品切れ続きで…しかし先日、ついにキャンドゥワッツにて「メスティン」を手に入れました!

では、今回比較していくトランギア製の「メスティン」と100均・キャンドゥ&ワッツの「メスティン」の商品詳細をそれぞれご紹介いたします。

トランギア製「メスティン」の商品概要

トランギアの「メスティン」はレギュラーサイズラージサイズがあります。

【トランギアメスティンの特徴】

  • フタに「Trangia」の表記がある
  • 角の丸みは少なめ
  • トランギアのアルコールバーナー(TR-B25)や持ち手などが収納できる

レギュラーサイズ(TR-210)

【スペック】

  • サイズ:17×9.5×6.2cm
  • アルミ製(無垢)
  • 容量:750ml
  • 重量:150g

ラージサイズ(TR-209)

【スペック】

  • サイズ:20.7×13.5×7cm
  • アルミ製(無垢)
  • 容量:1350ml
  • 重量:270g

100均・キャンドゥ&ワッツ発「メスティン」の商品概要

筆者撮影(左はワッツ、右がキャンドゥ)

【キャンドゥ&ワッツのメスティンの特徴】

  • キャンドゥとワッツの「メスティン」ともに、株式会社武田コーポレーションが発売している商品(同品)
  • 価格は税込み550円

購入後に気付いたのですが、キャンドゥもワッツも、外箱のデザインこそ異なるものの、メスティン自体はまったく同じスペック&同じ会社が製造している商品でした。

【スペック】

  • サイズ:幅15cm×奥行き8cm×高さ5cm(持ち手を含まない)
  • 材質:本体・フタ/アルミニウム、持ち手/ステンレス鋼、持ち手カバー/シリコーンゴム
  • 表面加工:アルマイト
  • 容量:500ml

筆者が気付いたトランギア製「メスティン」と100均・キャンドゥ&ワッツ「メスティン」の違い

トランギア製の「メスティン」

  • 本体上部に凸があり、フタがキッチリ閉まる
  • 本体の角の丸みが少なく、角ばった印象
  • 持ち手が取り外しできる
  • 容量が750mlあるので、1合半程度まで炊飯が可能

100均の「メスティン」

  • 本体上部には凸がなく、フタのしまり具合には個体差がある
  • 本体の角の丸みが強く、コロンとした印象
  • 持ち手は取り外しできない
  • 容量は500mlで1合炊き用

トランギアと100均の「メスティン」で炊飯比較してみた

筆者撮影(上がワッツ、下はキャンドゥ)

キャンドゥとワッツの「メスティン」は、外箱正面のデザインは違いますが、裏面の記載は全く同じ(中身は同品)。

ということで今回は、代表してキャンドゥのメスティンを使用し、トランギア製のメスティンと比べてみることに。

両者ともに固形燃料を使って、1合ずつ同条件で炊飯してみました。

炊飯前の下準備

炊飯前にお米を洗い、30分ほど吸水させました。

「メスティン」には、汚れ防止にクッキングシートを敷きました。きっちりと測って折らなくても、フィットすればOK。

筆者撮影

ただし、後述しますが、メスティンからはみ出している部分が火に触れないよう、必ず切っておきましょう(筆者はこれを忘れ、あやうく火が付きかけました)。

ハサミなど切る物がないときは、上側に折り込んでもOK。

固形燃料は30gを用意し、五徳にセットして、吹きこぼれ対策としてステンレストレーの上に乗せました。

ほったらかし炊飯開始

筆者撮影(クッキングシートのはみ出し注意)

「メスティン」と固形燃料で炊飯することを、俗に「ほったらかし炊飯」「自動炊飯」と言います。

固形燃料が消えるまで放置しておけば、焦げ付きなどの失敗が少ない自動炊飯が可能です。

【注意点】

クッキングシートを利用する際はフタからはみ出さないようにしましょう。筆者は失念してしまい、写真ではフタからはみ出していますが、絶対にマネしないでください

炊飯時のフタの様子

筆者撮影

最初に100均・キャンドゥの「メスティン」で炊飯してみると、炊飯前にフタがキッチリ閉まったのを確認したにも関わらず、蒸気でフタが浮きました。

吹きこぼれもあり、ステンレストレーの受け皿が役立ちました。

筆者撮影(吹きこぼれてトレーに溜まっている様子)

実際にキャンプ場で使う場合は、テーブルやテーブル敷きを汚さないためにもステンレストレーなどの受け皿をおすすめします。

次にトランギアの「メスティン」で同条件で炊飯すると、凸があるにも関わらず、こちらも蒸気でフタが浮きました。

どちらもフタに石やカップなど、重しを乗せるのが肝心です。

炊飯はどちらも大成功!

筆者撮影(100均メスティンの炊飯・黒い点はクッキングシートの燃えカス)

炊飯の過程はその他両者ともに特に問題なく、どちらも炊飯は成功!

芯もなく、美味しく炊けました。

100均・キャンドゥの「メスティン」は、お米が炊きあがっても固形燃料が少し残り、これ以上火にかけると焦げるので、途中で消火しました。

後で気づいたのですが、箱の裏面には「固形燃料25gを使い」との記載があり、1合炊飯には25gの固形燃料が丁度よいと判りました。

強風やウインドスクリーン(風防)の有無によっても燃焼効率が異なるので、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

メスティン本体はクッキングシートのおかげで、キャンドゥもトランギアも底の焦げや汚れもなく、後片付けが楽になりました。

※ただし、ご飯が冷めるまでフタをして放置すると、クッキングシートが水分を含み、ふやけてしまうので、炊きあがったら別の容器に移すか、クッキングシートをはずしてからメスティンに戻すことをおすすめします。

そもそも「メスティン」ってどんな人におすすめ? 100均やトランギア製を検討してる人は要チェック

ここまで100均(キャンドゥ・ワッツ)やトランギアの「メスティン」をご紹介してきましたが、そもそも「メスティン」はどんな人に向いているアイテムなのでしょうか。

ここでは「メスティンをおすすめする人」と「おすすめしない人」をまとめました!

「メスティン」をおすすめする人

キャンパーのみならず、登山者にも人気の「メスティン」。ぜひ多くの方におすすめしたいキャンプ道具です。

ソロキャンパーやバイカー、登山者

「メスティン」は携帯性、利便性に優れています。軽量で中に物を収納できるので、バイクでキャンプに行く人やソロキャンパー、荷物が限られる登山者にもおすすめ。ソロキャンプで「メスティン」を利用しているキャンパーは大変多いです。

1つでさまざまな調理できる道具が欲しい人

白飯、炊き込みご飯、チャーハン、蒸し物、炒め物、麺類…と料理方法はキリがないほど、「メスティン」は色々な調理が楽しめます。「メスティン」飯の本も多く出版されていますよ。

スタッキング好きな人

ひとつの道具にまとめておきたいスタッキング好きな人にも「メスティン」は◎。固形燃料や五徳、アルコールバーナーやガスライター、箸やスプーンなども一緒に収納しておけます。トランギアの「メスティン」専用のまな板や網なども販売されています。

「メスティン」をおすすめしない人

「メスティン」をおすすめしない人というのはあまり想定できなかったのですが、強いていえば以下の方は「メスティン」でなくてもOKです。

すでに他のクッカーを持っている人

クッカーは丸型や角型など、さまざまな種類があります。普段のキャンプはこれで十分という方は「メスティン」でなくても大丈夫です。

ダッチオーブンやバーベキューが主な人

ダッチオーブンやスキレットなどでおつまみを作ってアルコールを楽しむ方や、ご飯を必要としない方、バーベキューでお肉や焼きそばなどを作る場合は「メスティン」の出番が少ないので無くてもOKです。

キャンプ初心者に伝えたい! 筆者がやってしまった「メスティン」失敗談

筆者撮影(汚れが落ちなくなったメスティン)

100均の「メスティン」の外箱裏面に記載があるように、洗う際はスチールたわしやクレンザーを使わないのが基本ですが、汚れが進むと気になりますね。

筆者は、うっかり「メスティン」を洗い忘れて、食材の残りカスにカビを発生させてしまいました!

白い斑点のようになった箇所が気になり、してはいけないはずのスチールたわしでゴシゴシ…。

でも、傷が付いただけで、全く落ちない…!

使い終わったら、その場で洗い流すか、ウェットティッシュなどで拭き取り、汚れを残さないことが肝心。

その点クッキングシートを敷いて使用する方法は、炊飯以外に、蒸し物や焼き物をするときに汚れにくくなり、おすすめです。

「メスティン」と相性が良いキャンプ道具 固形燃料で使えるポケットストーブなど

焚き火に「メスティン」を直置きという方もいますが、ススで汚れるのは…という方は、「メスティン」と相性の良いキャンプ道具を使用するとよいでしょう。

筆者のおすすめ道具は以下の2つです。

エスビット ポケットストーブ

固形燃料とポケットストーブの相性は抜群!ほったらかし炊飯には欠かせないアイテムです。

アルコールバーナー

アルコール燃料を使う調理ならアルコールバーナーがあると便利。消火フタが付いたものを選べば、アルコールが残っても消火して持ち帰れるのでおすすめ。

気軽に使える100均製と、ひと回り大きいトランギア製のメスティンダブル持ちで決まり!

筆者撮影(トランギアはひと回り大きい)

汚れや落下を気にせずどんどん使い込める100均の「メスティン」と、水分を多く使う煮物やラーメン、パスタなどにトランギアの「メスティン」があれば、キャンプ飯のバリエーションも広がり、さらに楽しくなります。

トランギアの「メスティン」でほったらかし炊飯をしながら、100均の「メスティン」で匂いや色が残りやすいカレーなどを煮込むのもアリ!

デイキャンプ、宿泊キャンプなど、スタイルに合わせて選ぶも良し。

ぜひ自分のお気に入りの「メスティン」を見つけて楽しんでくださいね。

▼メスティンについてはこちらもチェック!

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