1回目は痛み、2回目は38度超の発熱や頭痛… 医療従事者ら経験者が語るワクチン接種後の症状 新型コロナ・鹿児島

新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける住民=鹿児島県内

 南日本新聞の「こちら373」が新型コロナウイルスワクチン接種者の体験談を募集したところ、優先接種を受けた医療従事者や高齢者からこれまでに20件を超える投稿が寄せられた。けん怠感や発熱などの副反応があったケースが少なくないが、海外渡航者にワクチン接種などを行う専門外来がある済生会鹿児島病院の久保園高明院長は「感染が拡大した今の状況と感染した場合のリスクを考えれば、ワクチンを接種する恩恵の方が大きい」としている。

 2回の接種を済ませた医療従事者からの投稿が半数近くを占めた。1回目は接種部位の痛みが大半だが、2回目にけん怠感や発熱、頭痛などの副反応が強い傾向がうかがえる。

 24歳女性は1回目は接種部位の痛み程度だったが、2回目は当日から微熱があり、翌日38度台に上がった。けん怠感や吐き気もあり、トイレに行くのもきつかった。普段は1人暮らしだが、その日はたまたま休みで実家に帰っていたという。「1人だったらどうなっていたか」と振り返る。
 
 30歳男性は2回目の接種翌日に39度を超える発熱があり、太ももの付け根に痛みを覚えた。仕事を休んで、近所の病院を受診。処方された解熱剤で熱は下がり、接種3日目からは通常の生活に戻れたという。28歳女性は2回目の接種後に38度の熱が出て、翌日は仕事を休んだ。

 久保園院長は「2回目の接種時は、1回目の接種で体内にできた抗体が反応して熱が出た可能性がある」と説明。「熱や痛みが強い場合は、市販の解熱・鎮痛剤を服用してもいい。アセトアミノフェンを使ったものが安全性は高いが、ない場合は飲み慣れたもので大丈夫」と話す。

 さらに、「副反応は高齢者よりも若い人に強く出る傾向もある」と指摘。「特に2回目の接種後は注意が必要なので、大事な仕事を入れない、仕事を休めそうなら休むという事前の配慮も必要かもしれない」と話す。副反応は数日で治まるとしたうえで、「長引いたり、症状が著しかったりする場合は医療機関に相談を」とアドバイスした。

ワクチン接種者の声

© 株式会社南日本新聞社