「夏は来ぬ」 発車メロディーに親しんで 有志育てた卯の花展示  上越妙高駅PRコーナーに 栗沢桜の里

 卯の花の匂う垣根に―。上越市の上越妙高駅の発車メロディーに採用されている「夏は来ぬ」の歌い出しに登場する「卯の花(ウツギ)」が10日まで、同駅改札前のPRコーナーに展示されている。

新幹線を待つ人の傍らに展示されている「卯の花」。展示した栗沢桜の里では、コロナ禍が治まったら地元まで見に来てほしいと勧めている(1日撮影)

 展示されている卯の花は、板倉区の住民有志でつくる「栗沢桜の里」が育てたもの。会員の安原義一さん(77、同区栗沢)によると、かつては水田の斜面などに自生していたが、雑草とともに刈り取ってしまい、現在はほとんど見掛けなくなったという。安原さんらは貴重な卯の花を残そうと、団体で同所に整備した「桜の里」に移殖するなどして、保護に取り組んでいる。

 また昨年から、花の咲く6月ごろに上越妙高駅で展示を行っている。安原さんは「多くの人に『卯の花』を見てもらい、親しんでほしい」と話す。「桜の里」に植栽した卯の花は6月上旬にも見頃を迎えるという。

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