任期最後の本会議なのに… 横浜・林市長、自身の実績強調も進退には言及せず

任期中、最後の本会議であいさつする林文子市長=4日、横浜市会本会議場

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を約2カ月後に控えた4日、林文子市長(75)にとって任期中最後となる市会本会議が開かれた。

 林市長は「市政をお預かりして12年がたとうとしている。皆さまと議論を積み重ねてきた政策は必ず横浜の飛躍につながる」とあいさつしたが、自身の進退には言及せず、市議からは困惑の声が漏れた。

 林市長は4年前の2017年6月、今回と同じように任期最後の本会議で発言を求め、「横浜を大きく発展、成長させたい。市長選に強い決意で臨む」と3選に意欲を示した経緯があり、発言が注目されていた。

 同日、本会議場に登壇した林市長は、3期12年の間に取り組んできた待機児童対策や中学校給食、企業誘致、文化芸術によるまちづくり、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致などの肝いり事業を回顧。新劇場建設計画の場面では、市議からヤジが飛んだ。

 最後は新型コロナウイルスの高齢者向けワクチン接種を7月末までに完了させるため全力を尽くすとした上で、「これまでのご支援に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました」と締めくくった。

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