上越妙高駅西口「フルサット」コロナ禍に耐え5周年 新たな需要見据え

 上越妙高駅西口の複合施設「フルサット」は17日、開業から5年を迎えた。

開業5周年に合わせてフラッグを作製、取り付けた

 フルサットは2016年6月17日、飲食店など6店舗でオープン。北陸新幹線開業から1年が経過し、当時商業施設がなかった同駅周辺の消費活性化に寄与すると期待された。テナント数はその後増加、現在は直営店舗を含め飲食・物販店7店と東京に本社を置くIT企業のサテライトオフィスが入居する。

 しかし昨年からの新型コロナウイルス感染拡大で新幹線を利用したビジネス、観光客が激減。特に飲食テナントについては需要が大幅に減少した。それでも施設を運営する北信越地域資源研究所(上越市大和5)の平原匡社長は「社会の変化で細かな需要はいくつも出てきている。逃さないよう拾ってきたい。駅西口に何の建物もなかった頃から支援してくれた人の思いに応えたい」と前を見据える。

 最近は、出張とみられる県外企業の貸し会議室需要増に注目。需要に見合うスペースの確保を検討している。ワクチン接種率の向上に伴い外食需要が増えるとみて、新テナントの入居に向けた準備を行っている。

 昨年、同施設が県の起業・創業支援(スタートアップ)拠点に選ばれたことから、創業支援に関する講座を7月から開講することにしている。

 フルサットは19、20の両日午前11時から午後4時まで、浦川原区の藍染め工房「つばめのうた」による藍染め衣料展示や糸の販売会を開く。

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