松本幸四郎 日本舞踊未来座“夢追う子”をオンラインで配信「今年しか出来ないことだった」

昨年、新型コロナウイルスの影響で公演が延期となってた(公社)日本舞踊協会主催・制作の第4回 日本舞踊 未来座=祭(SAI)=「夢追う子」がコロナ対策を徹底し、6月4~6日まで国立劇場小劇場で行われた。そして、この、6月5日に行われた公演回をLINE LIVE-VIEWING で、7月1~20日(火)まで配信することが決定した。これを受け24日、「夢追う子」の出演・構成・演出を勤めた松本幸四郎が取材に応じた。

オンライン配信での醍醐味について幸四郎は「映像になることによって、いろんな角度から制作チームに撮影していただいた!客席からは決して見ることが出来ないアングルで見ることが出来たり、個々の躍動感…そういったものがクローズアップされている。映像でないと感じることが出来ないものになっている」とアピール。

また、最大の見どころについては「そうですね(笑)、全部と言えば全部なんですけど(笑)! 個の集まりがひつつの大きな力になると思っているので、そういう意味では表情が良く見えることは映像作品ならではなので……個々の個性、キャラクターというものを是非映像でじっくり見てもらいたいと思います」とコメントした。

先日、映画の舞台挨拶で俳優のオダギリジョーがお客さんを前にして挨拶出来ることに関して「尾野真千子のように泣きそうです」と喜び表現していたが、実際一年ぶりに6月4日にお客さんを前にしての公演の感想を聞かれ「この作品に関わったのは2年間なので、昨年は中止になったこともあり準備はしていました、この開催に向けて「夢追う子」と向き合ってきました、それが『やっとここに来たんだ』という達成感はありましたけど…… ただ、僕は制作でもあり、演出でもあり、主演者でもありましたので、それどころじゃなかったって感じでした(笑) まぁそれだけ頭も動かさないといけない、そこでの早い決断をしていかなければいけないの連続だったりして……で、出てもいますのですごい息が切れる、汗が出る!これは決して歳のせいじゃないと思いながらやってました(笑) そうやってどっぷり、浸かることが出来たってことは本当に幸せですね」と幸四郎なりの喜びを表現した。

タイトルにある祭(SAI)とは「Succession And Innovation」、すなわち継承と革新。日本舞踊の伝統をつなぎながら“いま”こそ輝き、そして“未来” へと光を放つ公演でありたい、そんな願いが込められ、オリンピックが行われる予定だった2020年に決まっていた。

「特に『SAI』という漢字を何にあてるかというと2020年は『祭』しかないだろう。今年やるにあたっては、『祭』は騒ぐとかの意味でもあるんでしょうけど、神に対してってことでもあると思う、それが『祈り』であったり『捧げる』ことであったりそういう意味でもあるのかなと思う。作品としては何もない世界から、人が誕生し、それが成長し一つの目標、夢を掲げ、それに向かって進んでいく、そして達成するという。人には必ずあるものではないかと思います。こういう状況になるとは想像もしてませんでしたけど、『夢を追う』作品をやるのは正直偶然ですけど、必ず意味があることで、今年しか出来ないことだったと思います」を作品に対する思いを語った。

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