集客回復のきっかけに 関西大学がワクチン接種の学生に商店街のクーポン配布

関西大学は千里山キャンパス(大阪府吹田市)で実施している新型コロナウイルスワクチンの接種において、接種を受けた学生に関大前商店会で利用できるクーポン券の配布を始めた。コロナ禍で大打撃を受けた地元商店街支援の試みで、クーポンをきっかけにして集客の回復を目指す。

関西大学によると、クーポン券は500円券で、ワクチンの第1回接種時に配布する。費用は学生の保護者会に当たる教育後援会が負担する。クーポン券には2回目の購入の際に使用できるセカンドクーポンの50円券がついており、セカンドクーポンの費用は関大前商店会の負担となる。

関西大学は全学で学部学生、大学院生ら約3万人の学生が学んでいる。新型コロナの感染拡大前は阪急関大前駅から大学までの間に約50の店舗が並ぶ関大前商店会が大勢の学生でにぎわっていた。しかし、感染拡大に伴い、オンライン授業への転換などから通学する学生が減ったほか、感染対策で外食を避ける学生も増えたため、関大前商店会の加盟店が大打撃を受けている。

関西大学は2020年にランチのデリバリーサービスを始めるなど関大前商店会支援に動いてきたが、たび重なる緊急事態宣言の発令で十分な効果を上げられなかった。このため、新たな方策としてクーポン配布を企画したもので、関大前商店会の加盟店も学生向けの新メニューを打ち出して学生の来店を待つ。

参考:

【関西大学】ワクチン接種で生まれた全国初の「大学・保護者会・商店会の絆」~ 接種会場で500円クーポン券を配付し、商店街活性化につなげる~(PDF)

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