出水期の災害備え強化 HPに雨情報新設 上越市 勧告廃止、避難指示に一本化

 上越市は6月29日、市役所で記者説明会を開き、出水期における水害や土砂災害などへの備えに関する取り組みについて説明した。

 市は国の災害対策基本法一部改正を受け、5月に避難情報を変更した。主な変更内容は警戒レベル4の避難勧告を廃止し、避難指示に一本化。氾濫危険水位や土砂災害警戒情報に相当する場合に全員避難を、レベル3の避難判断水位や大雨・洪水警報に相当する場合に高齢者への避難を呼び掛ける。

中澤雅人防災危機管理部長、吉田仁史都市整備部長が説明

 本格的な出水期を前に、雨の情報を集約し市民へ発信するため、同日からホームページのトップ「よく見られるページ」に雨情報のアイコンを設置。緊急時の情報や各種防災情報へのリンク集、今回の避難情報変更などを掲載している。

上越市ホームページのトップに雨情報のアイコンを設置した

 局地的な短時間豪雨が発生した際、市民へ安全な避難を促すため、平成31年から市内9カ所の排水路の水位情報を公開している。「雨情報」ページのリンク「降雨量・河川水位・洪水・浸水」内から、または「上越市雨水排水路」で検索すると閲覧できる。

 同日は「上越市防犯の日(7月12日)」および「防犯週間(同10~18日)」に合わせた取り組みも説明。期間中、小中学校の給食に防犯用語「いかのおすし」にちなみイカを使ったメニューの導入、登下校の時間帯での見守り・あいさつ運動など、児童・生徒へ向けた活動を行う。また、市民に特殊詐欺や窃盗の被害防止のための呼び掛けを行うとした。

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