【ラジオNIKKEI賞/追い切りジャッジ】人気一角に「B」の低評価、本領発揮は次走以降「気持ちが乗っていない」

■ボーデン

【中間調整】1番人気に推された前走・スプリングSでは、雨中の走りにくい馬場に苦労しながらもジワッと伸びて3着に入る。しかし切符を獲得した皐月賞は右トモにフレグモーネを発症し、レース10日前に回避することを陣営は決断。無念の戦線離脱となった。5月半ばに復帰戦をラジオNIKKEI賞に定め、6月中旬に美浦へ戻り調整が続けられている。6月20日に坂路14-14で様子を見られ、脚元の回復が問題ないと判断されたようで1週前追いにあたる23日のウッド調教では半マイルから時計を出す意欲的な攻めを行った。残り4Fで52秒2、3Fで38秒5とジワジワ加速するとラスト1Fで目一杯追われ、12秒3と上々の伸びを披露。

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【最終追い切り】1週前でハードトレをこなしており、今週は終いだけ重点の馬なり調整。促されて若干タイムラグはあったが、反応してからは悪くない伸びを見せ、目標とした古馬1勝クラスと併入に持ち込んでいる。

【見解】持ち賞金は400万円で、それだけでは除外対象だったがハンデは優先対象の55キロ(3位タイ)。結局55キロの馬で3分の1だった抽選を通過し、出走が叶っている。「皐月賞は出そうと思えば出せた」という陣営コメントがあったようにフレグモーネは軽症だったようで順調に回復、帰厩後の動きは軽快そのものだ。ただし最終追いでややボーッとした雰囲気を感じさせ、仕掛けられての反応に機敏さを欠いたあたり、まだ気持ちが乗っていない。本領発揮は次走以降となるのかもしれない。

総合評価「B」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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