晴れ着、諦めないで 横浜のボランティアが無料着付け活動 コロナ禍で影響の親子応援

着付けを終え、写真撮影の準備をする参加者と小西さん(左)=横浜市神奈川区

 着物を着て七五三や成人式を祝えなかった親子に無料で晴れ着を着てもらう活動に、横浜のボランティアグループが取り組んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大による収入減や緊急事態宣言の影響による自粛で着る機会を逃してしまった親子が多いことから、グループ代表の小西歩さん(42)は「着物を着る喜びを多くの人に感じてほしい」と話している。

 活動に取り組んでいるのは、同市神奈川区内で着付け専門店を営む小西さんが、自身の着付けスクールの教え子たちとつくる「横浜着物ボランティアグループきものっ子」。教え子が学んだことを実践する場が必要だと考えていた小西さんが、コロナ禍を理由に七五三のお祝いを諦めた人がいることを会員制交流サイト(SNS)を通じて知り、発案した。

 今年5月から月に1度の活動を始め、6月27日に同区の「はーと友神奈川」で行われた活動には2組が参加。用意された着物や小物を身に着け、写真撮影を楽しんだ。長女(14)、次女(8)、めい(11)と参加した横浜市泉区の公務員日比直美さん(45)は「着物を着るだけで子どもたちは自然と笑顔になった。かけがえのない思い出となり、感謝したい」と話していた。

 着物体験の活動は7、9、10月に1回ずつ開く予定。問い合わせや申し込みは同グループのウェブサイト(https://kimonokko.jimdofree.com/)から。

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