宿泊業者がワクチン職場接種 長崎市内で開始、1000人対象

長崎旅館ホテル組合の職場接種で新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける従業員(左)=長崎市、稲佐山観光ホテル

 長崎市内の宿泊事業者でつくる長崎旅館ホテル組合(村木營介組合長)は3日、各施設の従業員や取引のある旅行会社などの関係者計約千人を対象に、新型コロナウイルスワクチンの職場接種を同市内のホテルで開始した。県内の宿泊事業者団体の職場接種は初めて。8月7日までに2回目の接種を終える計画。
 同組合は、県内285の事業者が加盟する県旅館ホテル生活衛生同業組合の長崎支部。市内の組合員47事業者のほとんどが接種を希望したことから、国の職場接種受け付け初日の6月8日に申請していた。ワクチンは2回目の接種分まで確保しており、打ち手は各事業者の産業医や市医師会が担う。
 初日は、約100人が会場の稲佐山観光ホテル(同市曙町)で順番に接種。ホテルクオーレ長崎駅前(同市大黒町)でフロント業務をしている松田莉佳さん(28)は「県外から来る人と接することも多い。接種を受けたことで(感染に対する)怖さは前よりなくなった」と少しほっとした様子だった。村木組合長は「働く人たちが安全、健康でいることが最優先。県民宿泊割も始まり、いいタイミングでできた」と話した。

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