有望株右腕シクスト・サンチェス 右肩の手術で今季絶望に

日本時間7月6日、マーリンズはエース候補の有望株右腕シクスト・サンチェスが右肩の関節鏡手術を受ける予定であることを発表した。今季のナ・リーグ新人王の有力候補だったサンチェスは、今季まだマイナーも含めて1試合も登板しておらず、この手術により今季絶望となる見込み。手術のスケジュールはまだ確定していないが、マーリンズはサンチェスが来春のスプリング・トレーニングまでには回復し、通常通りにスプリング・トレーニングに参加できると考えているようだ。

現在22歳のサンチェスは「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングでマーリンズの1位、メジャー全体でも11位にランクインしている有望株。メジャーデビューした昨季は7試合に先発して3勝2敗、防御率3.46の好成績を残し、今季は先発ローテーションの中心的存在になることを期待されていた。ところが、戦列復帰に向けたプロセスのなかで肩の痛みが再発。手術が必要であることが判明した。

マーリンズのドン・マティングリー監督は「彼をはじめとして、我々の球団組織にとって最悪のニュースだ」とコメント。「我々は彼の故障について慎重に物事を進めようとしていたし、このような事態(=手術を受けて今季絶望)にならないことを望んでいたが、手術が必要になってしまった。今はこの状況に対処するだけだ。彼にとって本当に気の毒なことだと思う。手術を受けた選手は誰もが自身のキャリアを心配するが、ただ前を向くしかない」とサンチェスのことを思いやった。

サンチェスは2019年2月にマーリンズがJ・T・リアルミュートをフィリーズへ放出した際に、交換要員として獲得したエース候補の有望株。今春のスプリング・トレーニングでは、ビザの問題でチームへの合流が遅れただけでなく、新型コロナウイルスの偽陽性でキャンプ中断を余儀なくされた。3月末に右肩の炎症が発生し、戦列復帰に向けて少しずつ準備を進めていたものの、6月上旬に違和感が再発。その後、投球を再開していたが、強度を上げていくなかで右肩に痛みを覚えるようになった。

エース候補のサンチェスがマーリンズの先発ローテーションの中心的存在として活躍するのは、少なくとも2022年シーズンまでお預けということになりそうだ。

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