大雨影響か 三浦・小網代の森で土砂崩れ 神奈川県が全面閉鎖

全面閉鎖されている小網代の森=三浦市内

 小網代の森(三浦市、約70ヘクタール)で今月初め、倒木と土砂崩れが発生した。大雨の影響とみられ、神奈川県は森を全面閉鎖し、復旧作業と安全対策を進めている。

 県横須賀三浦地域県政総合センターによると、引橋入り口近くの散策路で2日、樹木が倒れそうになっているのをボランティアが発見。3日には小網代湾側の宮ノ前峠入り口脇の斜面が幅4メートルにわたり崩れ、約10立方メートルの土砂が流出した。いずれも大雨の影響で地盤が緩んだためとみている。

 同センターは倒れかかった木を伐採し、土砂も除去したが、現場は十分な安全確保策が必要として5日から当面の間、全面的に立ち入りを禁止している。

 小網代の森は貴重な干潟などが残る自然の宝庫で、近郊緑地特別保全地区に指定されている。ハイカーら年間4万人前後が訪れ、三浦市の重要な観光スポットだが、緊急事態宣言やナラ枯れした樹木の伐採で1月8日からは約3カ月半閉鎖。4月下旬にようやく再開したばかりだった。同センターは「あくまでも安全対策を最優先にしたい」としている。

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