任期満了に伴う川崎市長選(10月10日告示、24日投開票)で、元小中学校教員の市古博一氏(72)が8日、無所属で立候補すると表明した。医療関係団体などでつくる「川崎民主市政をつくる会」が擁立し、共産党が推薦する。同市長選の出馬表明は2人目。
会見した市古氏は、福田紀彦市長(49)の市政運営について「市民の声を聞かず、現場の苦しみを聞かない市政で、国の言いなりだ」と批判。「大企業応援でなく、市民のために税金を使う市政に必ず変えたい」と述べた。
医療の充実最優先、暮らしと福祉優先、市民の声を聞く─といった市政の「3つのチェンジ」を打ち出し、実現に向けた8本柱の基本政策大綱案を発表。教員の経験や教育環境改善に取り組んできた実績を踏まえ、35人以下の少人数学級の中学3年までの早期実現や、小中学校給食の無償化などを掲げた。
新型コロナウイルス対策では、検査の充実や医療機関への支援、減収した事業者への補償などを挙げた。
市古氏は同市中原区在住。東京大卒業後、市内の小中学校で教師を務めた。定年退職後も少人数学級の早期実現など教育環境の改善を求める運動に取り組む。2017年の前回市長選にも出馬した。
今回の市長選では、現職の福田氏が3期目を目指し出馬を表明している。