大島区で「さとがえり展」 彫刻家・岩野勇三 ブロンズ像や木像レリーフなど 古民家に作品17点

 「勇三のふるさと・大島区さとがえり展」が18日まで、大島区大平、長者島集落の古民家で開かれている。

 小林古径記念美術館の「生誕90周年岩野勇三彫刻展」の関連イベント。上越市出身の彫刻家、岩野勇三のブロンズ像や木像、レリーフ、デッサンなど17点を展示している。いずれも個人蔵の作品を借りて展示しており、鑑賞する貴重な機会となっている。

 長者島集落には岩野勇三の実家があり、勇三は高田の学校に通い、週末は長者島で過ごしていた。大島区で作品が常設展示されている場所がないことから、地元の人に作品を見てもらおうと今回の「さとがえり展」が企画された。

岩野勇三が訪れていた古民家で作品を展示。美術館とは違った雰囲気で鑑賞できる

 会場の古民家は、勇三の親戚の岩野秀人さん(64、上越市木田)の別宅を借りた。明治30年ごろに建てられ、勇三が遊びに来たこともあったという。秀人さんは「直接会ったのは2、3回だったが、芸術家肌の人だった。(地元に展示され)作品も喜んでいると思う」と話した。

ブロンズ製レリーフ作品「鳥追い」。秀人さんの結婚祝いに贈られた作品だという

 展示時間は午前9時から午後5時まで。国道253号沿いに特設駐車場があり、会場までの案内看板を設置している。17日午後2時から解説会を予定している。

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