屋良朝幸、ジャニー喜多川さんとのエピソードを告白。恩師への思いを込めて「自分のエンターテインメントをやるよ」

屋良朝幸が、自身が主演を務めるミュージカル「ドッグファイト」の取材会に出席。普遍的な若者の成長と絆を描いた感動的な物語と、躍動感あふれる音楽とダンスのコラボレーションでおくる本作に懸ける思いなどを語った。

本作で3度目の主演が決まった際の気持ちを聞かれた屋良は「『またやるんだ!』ですね(笑)。同じミュージカルで主演を3回もやるとは思っていなかったです。僕以外のキャストが全員変わると聞いたので、『僕は変わらなくていいの?』って思いましたけど(笑)、すごくうれしかったですね」と率直な気持ちを明かす。また、自身が演じる若い海兵隊員であるエディ・バードレイスについては「すごく若い人物で、友達の前では調子に乗って強がっているんですけど、恋した女の子を前にすると奥手で…そういうところがかわいらしいですね」と語り、役の魅力を分析。

さらに、「初演時も再演時もやらなかったことを今回はやろうと思って」と言い、「その一つは体作り。体重を5~6kg増やしました。アメリカの海兵隊員なので、やはり筋肉がないと…と思ったんです。体の小さい日本人が演じるから仕方ないと思われるのは悔しいので。『なんで今までやらなかったの?』というツッコミがありそうですが(笑)、半年前からトレーニングを始めたので、本番までにはいい感じに出来上がるんじゃないかと思います!」と笑顔を見せつつ、意気込んだ。

「『とにかくダンスをやりたい』、10代の頃から、その思いだけできました」と語る屋良は、自身が好むブレイクダンスなどのジャンルがその当時はまだアンダーグラウンドだったために、アイドルとしての踊りとのギャップに苦しんだそうで、「ジャニー(喜多川)さんには迷惑をかけました。『俺はこれをやりたいんです』『じゃ、勝手にやりなよ』というやりとりを何度もして…でも曲げなかったからこそ、今の自分があるんだと思います。今やストリートダンスも受け入れられるようになってきましたし、かっこいい言い方をするなら、時代を先取りしていたんだと思います」と当時を振り返る。

「もし今、ジャニーさんが天国から見てくれているなら『何やってんだお前(笑)』と言われるかもしれませんが、『まだこのパターンでやってるよ。ここまできたら自分のエンターテインメントをやるよ』と自信を持って言いたいです」と亡き恩師への思いをのぞかせ、「日本版『ドッグファイト』がこれだけ踊る作品になったのも、自分の踊りや経験値があったからだと思うと、ダンスはしっかり見せようと思います」とダンスへ情熱も告白。最後には「前作、前々作とはがらっと違う『ドッグファイト』になります。演出や振付、セットがどのように変わるのか、ぜひお楽しみにしていただきたいと思います。僕の中では再々演というより、全く新しい作品が生まれるという感覚です。一度ご覧になった方も新鮮な気持ちで楽しんでいただけると思います」とアピールして締めくくった。

「ドッグファイト」は、東京公演は9月17日~10月4日まで日比谷シアタークリエ、愛知公演は10月6日に日本特殊陶業市民会館ビレッジホール、大阪公演は10月21~24日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演される。

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