タイガースのノーヒッター右腕・ターンブルがトミー・ジョン手術へ

日本時間5月20日のマリナーズ戦でノーヒッターを達成してから約2ヶ月、スペンサー・ターンブル(タイガース)の2021年シーズンが終了した。A・J・ヒンチ監督はターンブルがトミー・ジョン手術を受ける予定であることを発表。今月末に手術を受ける予定となっており、今季絶望であるのはもちろんのこと、戦列復帰まで通常12~18ヶ月を要することを考えると、来季も投げられない可能性が出てきた。本格的なカムバック・イヤーが2023年となるのは確実だ。

現在28歳のターンブルはメジャー4年目の今季、ここまで9試合に先発して50イニングを投げ、4勝2敗、防御率2.88、44奪三振の好成績をマーク。開幕からの4先発を消化した時点では1勝2敗、防御率4.74に終わっていたが、続く5先発ではノーヒッターを含む3勝0敗、防御率1.74の好成績を残し、タイガースの若き先発投手陣の中心的存在となっていた。ところが、6月上旬に右前腕痛で故障者リスト入り。当初は筋肉の故障とみられており、後半戦からの戦列復帰が期待されていたが、痛みが再発して改めて検査した結果、右肘の内側側副靭帯にダメージがあることが判明した。

トミー・ジョン手術からの復帰には通常12~18ヶ月が必要であり、タイガースでは2019年3月にトミー・ジョン手術を受けたマイケル・フルマーが16ヶ月、2020年3月にトミー・ジョン手術を受けたジョーイ・ウエンツが14ヶ月のリハビリを経て、実戦復帰を果たしている。これらを考慮すると、ターンブルは来季の終盤戦でメジャー復帰を果たせる可能性はあるものの、本格的な戦列復帰は2023年ということになるだろう。

タイガースはターンブルとマシュー・ボイドの二本柱にケーシー・マイズ、タリク・スクーバル、マット・マニングの若手トリオを加えた先発ローテーションで「勝負モード」へ転換することを検討していたとみられており、ターンブルの長期離脱がタイガースの再建プランに与える影響は非常に大きい。今月末のトレード・デッドラインの動きにも影響が出るかもしれない。

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