25日から31日までおまんたWEEK 「糸魚川おまんた祭り」継承 動画配信や募集企画など

 コロナ禍でも糸魚川を代表する夏祭り「糸魚川おまんた祭り」を継承していこうと、同実行委員会は本年度の祭り(第45回)を25日から31日まで「おまんたWEEK」と設定してスタートした。

◇和太鼓や園児ら開会盛り上げ

 期間中は糸魚川駅前商店街にちょうちんを飾り、各店協力で「おまんた囃子」を流す。YouTube公式チャンネルや同駅自由通路のデジタルサイネージで動画を配信、放映する。祭りにちなんだ川柳やイラストの募集、写真のインスタグラム投稿も行い、密にならない工夫を凝らした内容で展開する。

糸魚川幼稚園の園児による竹太鼓。「糸魚川小唄」と「おまんた囃子」を元気に披露した

 昭和50年から市民全体の祭りにと始まった「糸魚川おまんた祭り」。例年「おまんた囃子」に合わせて踊る大市民流しや各種ステージイベント、縁日広場などが繰り広げられてきたが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となった。今年もコロナ禍で集う形は取れないが、市民が祭りの高揚感や一体感を持てるようにと新たな取り組みを考え、企画した。

 初日午前、祭りのシンボルの舟みこし「龍神丸」を設置した駅日本海口ロータリーで開会式を行い、同市出身の和太鼓奏者・松本悠斗さんとスペシャルユニットによる迫力ある演奏がオープニングを飾った。続いて糸魚川チアリーディングクラブ、糸魚川幼稚園の竹太鼓が披露され、子どもたちが猛暑の中で元気いっぱいに盛り上げた。

 白沢賢二実行委員長は「時代の流れの中で祭りが消滅する危惧もあったが、子どもたちや若い人たちの支援と情熱が心強く、勇気づけられた。コロナが収まって来年へとつなぎたい」と願った。アーケード下で観覧した80代女性は「(祭りは)毎年楽しみ。今年はやってもらって良かった」と喜んでいた。

 閉会式は最終日の31日午後7時から、開会式と同じく駅前ロータリーで行う。おまんた囃子の生唄披露やダンスチームなどが出演する。募集や投稿企画の締め切りは30日必着。応募、問い合わせは実行委事務局(ヒスイ王国館2階観光案内所、電025・552・6570)へ。

◇横断幕にメッセージ おまんた祭り事務局

 糸魚川おまんた祭り事務局は現在、用意した横断幕(4メートル×1・5メートル)へ「おまんたWEEK」(25~31日)と、来年のおまんた祭りに向けたメッセージを書いてもらっている。

 「おまんたがつなぐ夏の輪 糸魚川の未来に」と書で記された横断幕へ自由に書き込む。19~21の3日間はスタッフが市役所1階に待機し、メッセージを集めた。多くの市民が協力し、おまんた祭りの思い出や来年への期待とともに、コロナ終息の願いが寄せられた。

市民のメッセージを集めるスタッフ(21日、糸魚川市役所1階)

 30、31の両日に駅北広場キターレで仕上げの書き込みを行い、31日夜の閉会式で披露する。8月中は市役所1階に掲示予定。松澤克矢事務局長は来年の実施を願い「来年はステージに飾ることができれば」と話している。

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