ヤンキースがセッサとウィルソンの救援投手2名をレッズへ放出

日本時間7月28日、ヤンキースは後日指名選手とのトレードで救援右腕ルイス・セッサと救援左腕ジャスティン・ウィルソンをレッズへ放出したことを発表した。救援投手2名を放出したのはロースターの40人枠を空けることが最大の目的であり、ヤンキースが「売り手」に回ったことを意味するわけではない。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールは「このトレードは他の動きの前兆になるだろう。ヤンキースはブルペンのグレードアップなどを目指している」と伝えている。

セッサはメキシコ出身の29歳の右腕で、2016年から6シーズンにわたってヤンキース投手陣の一角を担ってきた。デビュー当初は先発とリリーフを兼任していたが、メジャー4年目の2019年からはリリーフに専念。今季はここまで29試合に登板して38回1/3を投げ、3勝1敗0セーブ、1ホールド、防御率2.82、31奪三振を記録。2点台の防御率が示すように、比較的安定したピッチングを見せていたが、ヤンキースは逆転でのポストシーズン進出を目指すうえで、セッサがそれほど重要な戦力ではないと判断したようだ。

一方、ウィルソンはメジャー10年目の33歳のベテラン左腕で、昨季終了後にメッツからFAとなり、年俸285万ドルの1年契約で6年ぶりにヤンキースに復帰。しかし、今季は故障もあり、21試合で1勝1敗0セーブ、2ホールド、防御率7.50と自己ワーストのシーズンを過ごしている。来季の契約は年俸230万ドルの選手オプション、または年俸715万ドルの球団オプション(バイアウト115万ドル)となっており、ヤンキースがウィルソンを放出したのは、選手オプションを行使して残留されるのを回避する狙いもあったとみられる。

レッズは不安を抱えるブルペンに実績のある救援投手2名を加えることに成功。現在はナ・リーグ中部地区の2位につけ、首位ブリュワーズを7ゲーム差で追う状況であり、ヤンキースから獲得した両投手は貴重な戦力となりそうだ。

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