異物使用のサンティアゴ 今度はPED使用で80試合の出場停止

日本時間7月30日、メジャーリーグ機構はマリナーズの左腕ヘクター・サンティアゴに80試合の出場停止処分を科したことを発表した。メジャーリーグ機構が定める薬物規定でパフォーマンス向上薬(PED)に指定されているテストステロンが検出されたという。投手の異物使用禁止の取り締まり強化後、10試合の出場停止処分を受けた初の投手となった際には異議申し立てを行ったサンティアゴだが、今回は異議申し立てを行うことなく出場停止処分を受け入れた。

現在33歳のサンティアゴは今季マイナー契約でマリナーズに加入し、5月下旬にメジャー昇格。13試合(うち1先発)に登板して26回1/3を投げ、1勝1敗、防御率3.42、30奪三振とまずまずの働きを見せていた。ところが、日本時間6月27日のホワイトソックス戦でグラブに異物を塗っていたとして退場を命じられ、10試合の出場停止に。その後、異議申し立てを行って前半戦のうちは登板を続けたものの、後半戦開始と同時に出場停止がスタートし、日本時間7月28日のアストロズ戦で復帰したばかりだった。

サンティアゴによると、昨年から資格を持った医師によるホルモン補充療法を受けており、その際に禁止物質が体内に取り込まれた可能性が高いという。サンティアゴは「自分の身体のなかに入れたものは自分に責任がある。僕は不注意だった」と語り、異議申し立てを行わずに80試合の出場停止処分を受け入れることを決めた。なお、薬物規定違反による出場停止の期間中はサラリーは支払われない。

サンティアゴはメジャー10年目のベテラン左腕で、エンゼルスとツインズの2球団でプレーした2016年に自己最多の13勝をマークするなど、通算48勝の実績を持つ。エンゼルスでプレーした2015年には規定投球回に到達したシーズンで自己ベストとなる防御率3.59を記録し、キャリア唯一のオールスター・ゲーム選出を果たしている。

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