カブス最後の大物・ブライアントはジャイアンツへトレード

アンソニー・リゾーをヤンキース、クレイグ・キンブレルをホワイトソックス、ハビアー・バイエズとトレバー・ウィリアムスをメッツへ放出するなど、本格的なチーム解体に着手したカブス。最後の大物となったクリス・ブライアントはジャイアンツへのトレードが決定した。米メディアの情報を整理すると、カブスはジャイアンツへブライアントを放出し、アレクサンダー・カナリオとケイレブ・キリアンの2選手を獲得する見込みだという。カブスの一時代が完全に終わりを告げた。

現在29歳のブライアントは今季93試合に出場して打率.267、18本塁打、51打点、4盗塁、OPS.861を記録。選手間投票でナ・リーグ三塁手部門1位となり、2年ぶり4度目のオールスター・ゲーム選出を果たした。2015年に新人王を受賞し、2016年にはMVPに選出される大活躍を見せてワールドシリーズ制覇に貢献するなど輝かしいキャリアを過ごしてきたが、今季終了後にFA。メジャー昇格時期をめぐって球団と揉めた過去があり、契約延長の可能性が低く、今回のトレード・デッドラインで放出されることが確実視されていた。

ジャイアンツはトミー・ラステラ、ブランドン・ベルト、エバン・ロンゴリアと多くの主力内野手が故障離脱中のため、ブライアントには彼らの穴を埋める活躍が期待される。ブライアントは本職の三塁以外にも一塁や外野の3ポジションを守ることができるため、故障者の戦列復帰後もユーティリティ性を発揮して貴重な戦力となるはずだ。

カブスが獲得するのはマイナーの2選手。「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングでカナリオはジャイアンツの9位、キリアンは同30位にランクインしている。

現在21歳のカナリオはドミニカ共和国出身の外野手で、2016年7月にジャイアンツと契約。今季はマイナーA級で65試合に出場して打率.235、9本塁打、29打点、15盗塁、OPS.758を記録している。

現在24歳のキリアンは2019年ドラフト8巡目(全体236位)指名でジャイアンツに入団した先発右腕。今季はA+級とAA級の2階級合計で15試合に先発し、6勝2敗、防御率2.13の好成績をマークしている。

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