【2021.08.03配信】厚生労働省は8月2日、薬事・食品衛生審議会(薬食審)要指導・一般用医薬品部会を開き、新規作用性の有効成分ブロフラニリドを配合する殺虫剤を第2類医薬品とすることを了承した。
8月2日に審議されたのは、「ベクトロンFL」(宇都宮化成工業)と「アースレッドME」(アース製薬)の2製品で、いずれも有効成分ブロフラニリドを含有する殺虫剤。
審議の結果、両製品とも第2類医薬品として承認された。
毒薬・劇薬に該当せず人体に使わない殺虫剤は基本的に第2類医薬品に該当する。
「ベクトロンFL」(宇都宮化成工業)の効能・効果は、ゴキブリ・ノミ・トコジラミ(ナンキンムシ)・イエダニの駆除。
特に業者が使用するような用時水で分散させて用いる懸濁剤。ブロフラニリドは昆虫の神経細胞のGABA作動性塩素イオンチャネルに作用して塩素イオンの神経細胞への流入を阻害することで殺虫活性を示す。本邦ではシロアリ駆除剤として2019年から、農薬としては2021年から販売開始されている。薬剤抵抗性害虫の対策に貢献するとされている。また、再審査の対象には該当しない。
「アースレッドME」(アース製薬)は、「ベクトロンFL」と同一の原薬を使用。ゴキブリ・トコジラミ(ナンキンムシ)の駆除が効能・効果となる。
両製品とも分科会に報告後、上市される見込み。