核兵器廃絶を訴え 国民平和大行進がゴール 長崎・爆心地公園

横断幕などを手にゴールする参加者=長崎市、爆心地公園

 核兵器廃絶を訴えながら全国各地を歩く「原水爆禁止国民平和大行進2021」が6日、長崎市松山町の爆心地公園にゴールした。県内では1日の佐世保市から始まり、最終日は65人が横断幕やのぼり旗を手に長崎市内を行進した。
 原水爆禁止日本協議会(原水協)などが1958年から毎年実施。5月の北海道を皮切りに、11コースで全都道府県を歩いた。今年は新型コロナウイルス感染防止のため、県境をまたいで行進することを取りやめたほか、各区間での歩く距離を短くするなどの対応を取った。
 到着後の集会には、約120人が参加。本県実行委の里正善委員長(68)は、今年発効された核兵器禁止条約に触れ「日本政府は条約に後ろ向きな姿勢を崩していない」と批判。長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の田中重光会長(80)は「日本政府は被爆国として、核兵器のない世界実現のため、先頭に立つべきだ」と訴えた。

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