〈動画あり〉共生社会の願い込めて 東京パラリンピックへ採火式 中学生25人が参加 上越市

 24日に開幕する「東京2020パラリンピック競技大会」に向け、全国各地で聖火への準備が始まる中、上越市でも12日、採火式が行われた。金谷山公園の日本スキー発祥記念館前で「日本スキー発祥の火」から、旧14市町村別の14個のランタンに移し、「上越市未来への火」を採火した。

市内の中学生が参加し、「日本スキー発祥の火」(中央)から14個のランタンに分火し、「上越市未来への火」を採火した

 県内では全30市町村で独自に採火が行われる。上越市では14個のランタンを旧市内と13区それぞれの施設で13日まで、高田城址公園オーレンプラザで14日に展示した後、「上越市の火」とする集火式を15日に実施し、それを新潟市に運ぶ。県で16日に集火セレモニーと開催都市の東京へ送り出す「出立式」が予定されている。

 市教委の早川義裕教育長は「パラリンピックの柱は多様性と調和、さまざまな違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合う共生社会を築いていく契機になることを願っている」とあいさつした。その後、レルヒの会のメンバーと市内22校から中学生25人が参加し、「上越市未来への火」として14個のランタンに分火した。

 生徒を代表し、渡邉賢徳(たかのり)君(上越教育大附属中2年)は「パラリンピックは『一生懸命生きること』の象徴。全ての多様性を認め合い、同じ人間として協力、調和し、持続可能な社会をつくっていく。その願いを私たちが集めたこの火に託します」などと思いを表した。

 参加した山本遥日(はるか)さん(浦川原中3年)は「めったにこういう経験はできないので、やって良かった」と話し、小池龍司君(城東中2年)は「世界で差別がなくなって笑顔で暮らせるように。出場する選手は全力を出して頑張ってほしい」と期待した。

© 株式会社上越タイムス社